日本バックギャモン協会

　こういうマッチを決めるキューブは難しいですね。実力差、相手が
どこまでテイクするのかの実践的感覚などが大きく影響しますし。
　実力差の要素はお互いJBLレーティング１１００くらいはコンスタン
トにある日本の準トップクラスのプレーヤー同士なので無視してもい
いとして、あとはこういうキューブをテイク側がパスならばパスるのか
、パスになってももうこのゲームで終わらせようと引くのかの判断にな
ります。

　とりあえず純粋な局面だけ見ると、EPCで白のこの１０枚は４１程度
（５ロールか６ロールかというと６ロール側に近いはず）、青は３４なの
でテイク側は１０％以上はありそうです。しかしコンタクトは青に一方的
に有利で（打つ打たないを決められるので）、実際1-2くらい小さい目
はヒットするだろうから、それらを考慮すると９％－１０％くらい？
　テイク側のテイクラインぎりぎりに思えるので、BotはRedouble/Take
というと思います（あるいはクロースパスと）。

　しかし、テイク側がパスになっても引くと思えばここで打つこともない
ともいえます。

　ロールして1-5、通常ノーリダブルを選択したほうがヒット目を振った
ヒットですが、ここでは勝率が十分高いのだけどマッチスコアーの関係
で煮込んだので1-5であればノーヒットでいいと思います。で相手はロス
しました。
　ここでロスするかどうかはすごく大きく、この交換はダブル側にすごく
有利で次はいくらなんでもパスでしょう。EPCで２８と３７とかでしょうし。
　ただ、経験上、強いプレーヤーでもこういうキューブをテイクして勝負
することが多く（特に長丁場でつかれていると、0-6/7から頑張るよりも、
もうこれをミラクルに勝つほうがとか考えるもので）、こうなってもテイク
のチャンスは十分あると片上さんは冷静に読んでいたと思うので、やは
りそういう勝負勘はすごいなと。
　私は自分と大差ないレーティングの相手には、最初のとこでリダブル
してしまいます。

これは本当にアツかったなあ。

実戦はこのふたつのキューブアクションに加えて、５１振ったときのヒットとノーヒットのチョイスもあったんですよね。誰かに教えてもらいたかったです（笑）

黒（片上大輔）ｖｓ黄（磯部政明）　４－０／７ｐ　です。黒の片上氏が２倍のキューブを持っています。
黒番でのキューブアクションを考えてください。

↓は１手後の局面です。黒：５１　２０／１４　黄：５２　６／４　４／０　と進みました。
同じくキューブアクションの問題です。