いくつか言いたいことがあって:
1) 方向性
BG学会:「スペアチェッカー配置別・・・」へのコメントの中で、
引用:
バックギャモン学会では、いろいろなタイプの発表があります。プレーの技術に関わるもの、バックギャモンの歴史、お話、等であります。(個人的には、バックギャモンをなにも知らない人に教える技術の話があってもいいと思っていますが、これはまた別のpostで扱いましょう。)
プレーの技術に関わるものでも、よく知られている技法・知識を初中級者に伝える話から、いまだ誰も考えたことがないコンセプトを提案するものまで非常に違いがあります。
...(中略)...
引用:
show and tellや発表会では無く、「学会」を名乗っている以上、満たしてほしいレベルというものがあるわけです。そのレベルとは、発表している内容は、どの部分が新しいのか、どういう価値があるのか、どうして正しいといえるのか、どういう手法で調べたのかなどなどが明快に伝わる必要があるわけです。
と書きました。
一方で発表者のためにあるという意見もあるわけで、最先端の研究結果を発表する場をフェスティバルの中に求めていることが、ちょっとずれているのかもしれないなぁ、と感じています。
方向性に関わらず、お金を払って時間を割いて聞きに来ている人がいるわけである程度の質を確保することは義務ではないかと思います。また、フェスティバルの参加者は初級者から上級者までバラエティに富むわけで、プレーについての最新研究よりも、バックギャモンにまつわる広げるに値するアイディアを話す場である方がよいのではないかと、私は思います。
学会よりも
TEDみたいなものを目指す方が、そこにいる人にマッチしているのではなないでしょうか?ということです。仮にこの文章ではBG Talksとでも呼びましょう。
今までの「学会」をBG Talksと学会に分けて別の時期にやるというのはいかがでしょうか?たとえば王位戦のときに学会をやり(私の肌で感じる傾向としては、参加者が
濃い。)、BG Talksをフェスティバルの時にやる、などです。もちろん、フェスティバルの間に両方やるとか、並列開催もありでしょう。参加者の傾向や予算、会場の都合も考えなければなりません。
分ける基準はいろいろ考えられますが、「プレー技術に関するもので上級者向けで、公知でない知識、新規の知識を追求するもの」を内容とする場合は学会で行う、というのは一つの基準だと思います。
今回のフェスティバルの「学会」の発表を分けると、
BG Talks
- ボビ―・フィッシャーあれこれ
キューブとギャモン勝ちに関する数学的オッズの考察
『双六独り稽古』によるオープニングロールの検討
学会
- クローズアウト時のスペアチェッカーの配置
ヒットするべきかインナーを作るべきか
となるでしょう。2010年とかは思い出せないので割愛します。
話は変わって教える技術もかなりノウハウがあると思うのですが、それを全面にだした話という発表があった記憶はありません。今回、上級者にインストラクターとしての缶バッジを配っていました。試みとしては良いのですが、「プレーヤとして強いこと」と「なにも知らない人に教えることがうまい」ことは全く違うことだと思います。会員を増やしたいとか、例会に突然来た人をうまく受け入れたいと思ったら、こういう技術が普及することって大事だと思います。赤坂例会で、うまくできそうにないことを、リーグ戦を中断してまでやるとは考えにくいです。現状を維持すれば、一部の人だけが教えている方向性になっていると思います。
「学会」/BG Talksではそういう発表もあってよいのではないでしょうか。
2) outputの取り扱いとか
過去の発表内容へのアクセスが容易ではないことが残念すぎる。「学会」という以上はちゃんと残すべきだと思おう。
1回2000円とる学会の発表内容が、年間12回発行されるJBL newsよりも丁寧に扱われないのはおかしい。発表内容を冊子にまとめるとかやるべきだと思う。
「学会」ではなく学会になるなら、発表内容を事前にチェックするプロセス(査読)を行うことが望ましいでしょう。Abstractだけでも英語にするとか。