6,7年前ぐらいでしょうか、いろいろなセオリーみたいなものをこまめにメモにまとめてを整理していたことがあり、そのメモを今見なおしたら結構怪しい部分もあるのですが、よくまとまっているんじゃないかと思える部分も多くあり(自画自賛)ました。
今回、『中級 一日一手 9手目』で「ビーバーテイクは勝率45%が目安」ということが書かれており、私のそのメモを元にそのことを検証してみたいと思います。
<<キューブパワーについて>>
ビーバーテイクを考える上で、まずキューブパワーについて整理しないといけません。
キューブパワーは、その存在や威力についてはギャモンをやったことがある人は誰でも認識できると思いますが、具体的にどのような形で作用してどのような係数として考えられるか漠然としてる方も多いと思います。
<キューブを所有しているパワーとは>
通常の勝負では、どちらかが100%勝った時点が=『勝ち』となりますが、キューブを所有している場合は相手のテイクライン(テイクの限界)が理論上の勝ち(CF-Eq=+1.000)となります。
詳細はYazawaさんのHP(
http://www.geocities.co.jp/Playtown-Dic ... ecube.html)を参照。
ということはキューブを所有する側は概ね80%がゴール(勝ち)で、対する相手は100%勝たなければならないという、歪んだ勝負フィールドを作りだしていると考えるとわかりやすいと思います。
これがまさにキューブパワーです。
ただし、ラストロールポジションのように、このパワーがフルに活用できない(もしくはまったく無い)状態があることは要注意です。
<センターキューブについて>
キューブがセンターにある場合、絶えず双方が均等にキューブパワーの恩恵を受けてるわけでなく、CL-Eqの上昇とともにキューブパワーが上昇していきます。
例えばセンターの状態でも、今まさにダブルをする状態の人は、キューブを所有しているのとほぼ等しい状態であることを考えれば想像しやすいと思います。
ということは、センターキューブの勝負フィールドは、CL-Eqがお互いに0.000の状態ではお互いに100%のゴールを目指す形ですが、ゴール(勝ち)に近づくにつれてゴールも近づいてくると考えてもいいと思います。
<< 検証 >>
上記のキューブパワーの考えを踏まえて勝率45%あたりがビーバーテイクの目安なのか検証してみます。
まず、勝率が50%を切っていても、キューブパワー込みの期待値(CF-Eq)が0.000を超えていればビーバーテイクが得になるとう考えが大前提になります。
勝率45%(ここでは計算を簡単にするためGやBG勝ちはない、もしくは相互同等で相殺されると仮定)でキューブを受け取った場合のキューブレス期待値は、
CL-Eq=-0.100
となります。
しかしキューブフルの勝負フィールドを考えると、80%ゴールに対して45%の勝率を有していると考えられ、対する相手は100%ゴールに対して55%の勝率ということになります。
上記双方の比をみると暗算でも想像つくと思いますが、実際に計算すると約56:55になり、
CF-Eq=+0.009
となります。
<結論>
この+0.009どいう値から、ほぼ勝率45%がビーバーテイクの境界線に近いところにあると考えることができます。