日本バックギャモン協会
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Botとネット環境に思うこと(雑談)
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ページ 11

作成者:  ばるたん [ 2010/10/25 20:38 ]
記事の件名:  Botとネット環境に思うこと(雑談)

ここを見られているほとんどの人は、景山氏や望月氏のブログはもちろんのこと、ギャモン関係のHPを多くチェックしていると思うので、既に読まれていると思いますが、今回の望月氏のブログ『バックギャモンBotと人間、比較して意味があるのか?』
http://blog.goo.ne.jp/mochy3_8/e/51a5cc ... 282b0197d9
は、私にとって非常に興味深く読むことができました。
他の話題が面白くないとかそういうことでなく、Botを使っている人は誰しもが考えたことがありながら、トップofトップレベルの人がそのことについて具体的に言及することが非常に珍しいのでは?と思ったのがその大きな理由です。
その質問をされた方、ナイスです。 :D

ブログの冒頭で紹介されているナック・バラットとBotとの公開対戦があったことは初めて知りました。
望月氏も「話題性はある」と言ってますが、同じことをやる意味がどこにあるかは別として、現在のレベルでのBotと人間との対戦に興味ある人が多くいるのではないだろうか?と思います。

現在見ることができるのかどうかわかりませんが、Botが無い(一般的でなかった)時代に皆上氏がバックギャモンについて研究していたノートの一部をHPに公開していたことがありました。
かつて確率・統計学など専門的な知識を屈指して計算していたことを、Botがあっという間に答えを出してくれる時代なんだなぁ。と思いながらそのHPを読んでいたことを思い出しました。
それに触発されて、私もバックギャモンの戦略や理論をメモにして整理してた時がありました。
残念なことはPCの更改に伴い、メモはかろうじて残されていたのですが、その計算や検証するために作ったExcelシートを全て消失してしまったことです。 :(
最近、久々にそのメモに1つ更新したことがあります。
それはy=9x-23というやつです。
※この式の意味がわからない方は、『ポジション談義』のどこかで望月氏が説明してますので、それを参照ください。
ネット環境がない'80年代、5pを1000ゲーム対戦することは、すごい期間を必要としたと思いますが、ネット環境がある現在、その気になれば1ヶ月もあればそのゲーム数を経験することが容易にできます。
どこまで実戦で活かせるかの問題はありますが(実際はそれが大きいのですけど)、皆上氏が'80年代に10年かけた経験や研究の結果に近いものを、短期間で得ることができる時代なんだと思います。
ただし、得ることができることと実戦で活かせるかの隔たりは単純にBotで埋めることはできませんが、バックギャモンのレベルアップをBotとNetが劇的に短期間化していることは疑いの無い事実だと思います。

botの肝は、望月さんやフィリアさんがいうところの『評価関数』という部分です。
私の理解でその評価関数とは、『その場のポジションとスコアなどの情報を与えると、勝率や期待値を静的に判断計算し返してくるもの』と考えてます。
その評価関数の仕組みは、一部の想像できる部分を除き、開発者の経験やノウハウの塊で、想像を絶する部分がメチャクチャ多くあることが想像できます。
いくつかのBotの中でどのBotが一番強い?と考えたことがある人が多くいると思いますが、Botの強さやスピードを含めBotの性能の多くは、この評価関数できまると思います。
この評価関数があれば、あとはNply評価では21種類36通*Nply先まで展開したその先端の各期待値の平均をもとめればいいわけで、ロールアウトならば、評価関数(各ロールごとにNplyを設定)にしたがい駒を進め、数多くのゲームを行いその結果を計上していくだけなので、そこに特別なノウハウが多くある(スピード性能では多くのノウハウがあると思いますけど)とは思えません。
ブロクで望月氏は、『Botは考えてるわけでなく平均をとっているだけ』と述べてますが、その表現が面白く非常に納得してしまいました。
ただ、コンピュータの得意なとこは、『短時間に同じ手続きを数多く繰り返す』ということなので、コンピュータの得意な部分を活かしたやり方とも考えることができます。
例えば、エースポイントゲーム(極端でないバックゲームでもいいのですが)でヒットしたときに、そのヒットした駒を敵陣までもどしまいと、エンターしてきた駒を再度ヒットしやすいポジションや66を振られても途中で止まるポジションなどを考えると思いますが、人間が限られた時間内で毎ロール正確にその判断するのは困難だと思います。
このときGnu基準の2plyでは、自分の21種類36通り*相手21種類36通りの421種類1296通りを瞬時に検討して一番期待値の高い手を選ぶのですから、太刀打ちできないのもあたりまえだと思います。
もちろん疲れずに絶えず一定の判断をするのも、コンピュータの得意なところで、ここのHPのエッセイのなかで『牛や雪だるま、くらげは感情もなければ、身銭もきってない』というのがありましたが、それもBotの強みといえば強みですよね。

『0ply vs 人間』ならばフェアーか?
望月氏に対しての反論ではないのですが、人間って正確ではないもののGnu基準の1plyでの評価はしてると思います。
あと、現在のBotより人間がすぐれている部分は、長期的なビジョンを判断できることだと思います。
今回のブログでもふれており、以前『バックゲームでのBotぶっ壊れ劇場』でも解説されてますが、極端なバックゲームでbotが壊れるのは、10手先や20手先でどう勝つのかというビジョンをもていないためだと説明してますが、その部分に関しては人間の数少ない優れた部分かな?と思います。

くだらない雑談が長くなりましたが、今回の望月氏のブログをまだ見てない人がいましたら、ぜひチェックしてみてください。

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