日本バックギャモン協会
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54 to play
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作成者:  望月　正行 [ 2012/10/28 14:09 ]
記事の件名:  54 to play
54です。Nation's cupのDorn対市川戦からとりました。
添付ファイル:
121028_54.JPG
121028_54.JPG [ 62.55 KiB | 閲覧された回数 11517 回 ]
作成者:  fairytails [ 2012/10/29 00:30 ]
記事の件名:  Re: 54 to play
6/1*、5/1
ポイントオンしてダンスさせて比較的安全に飛び出すのが一番簡単に
思えてしまう。強いプライム作れるならそれが手堅いかもしれないけど、
２P作った形は強いプライムではないし。
しかし、１ゾロの前の問題と同じく自分だけ間違えてそうな不安も今度
はかなりあるな。
作成者:  key [ 2012/10/29 23:38 ]
記事の件名:  Re: 54 to play
１１の時もバーを作る以外思いつかなかったし、これも１００回やって１００回２ｐを作るなあ。
スペアの価値は７ｐより５ｐの方が高いですし、強くないプライムと言っても、なんだかんだ言って４プラです。
作成者:  flybird [ 2012/10/31 00:58 ]
記事の件名:  Re: 54 to play
6/1* 5/1

ピップで勝っているので、2pのきれいな陣形より、形は悪いですがヒットを選択しました。
ダンスが期待できるのも大きいと思います。
作成者:  daichan [ 2012/11/01 12:21 ]
記事の件名:  Re: 54 to play
ミッドスタック、１マンバックなので、ポイントオンします。
ひと目、ヒットすることでミッドがさわりにくくなる目がいくつかありそう。
作成者:  m.nasu [ 2012/11/01 18:30 ]
記事の件名:  Re: 54 to play
ワンマンはヒットってのは、だいちゃんが言うようにこういうときのためにあるのでは、木原くーん。
ルースヒットでもしたいくらいの相手のかたち。私はほぼノータイムでオンですが。
作成者:  望月　正行 [ 2012/11/01 20:16 ]
記事の件名:  Re: 54 to play
flybirdさん、ご意見ありがとうございます。
この掲示板はログインして見る使い方が基本になるため、ログインしないで投稿すると管理者が認証するまで
反映しません。（つまり、タイムラグがあります）
できたらアカウントを作成して、ログインして使用してください。

アカウント作成で分からないことがあったら聞いてください。
作成者:  flybird [ 2012/11/01 22:40 ]
記事の件名:  Re: 54 to play
＞望月　正行さん

説明して頂いて、ありがとうございました。アカウントを作成できました。
作成者:  かげやま [ 2012/11/03 10:28 ]
記事の件名:  Re: 54 to play
相手はミッドポイントがスタックしている上、8ポイントが裸で困る目が多そうです。
どちらのプレイを選ぶとより相手が困るかは直感では分からないので、次の相手の出目すべてを検討しました。

● 相手が12 13 14 24 26 35 36 45 46 11 33 44を振る場合は、2ポイントを作る方がこちらにとって都合がよい。
● 相手が15 23 34 22 55 66を振る場合はポイントオンする方がこちらにとって都合がよい。
● 25 56の場合はほぼ同じか。

以上から2ポイント作りがはっきり上回ると思います。
なお、実戦で時間がなければポイントオンするでしょう。
作成者:  望月　正行 [ 2012/11/04 00:25 ]
記事の件名:  Re: 54 to play
2pメイクが大差で正しいようです。
コード:
XGID=-a---CEC----fB---b-ccB----:0:0:1:45:0:0:0:11:10

X:Player 1   O:Player 2
Score is X:0 O:0 11 pt.(s) match.
 +13-14-15-16-17-18------19-20-21-22-23-24-+
 | X           O    |   | O  O  X          |
 | X           O    |   | O  O  X          |
 |                  |   | O  O             |
 |                  |   |                  |
 |                  |   |                  |
 |                  |BAR|                  |
 | 6                |   | X                |
 | O                |   | X                |
 | O              X |   | X  X             |
 | O              X |   | X  X             |
 | O              X |   | X  X           O |
 +12-11-10--9--8--7-------6--5--4--3--2--1-+
Pip count  X: 134  O: 151 X-O: 0-0/11
Cube: 1
X to play 45

    1. Rollout¹    7/2 6/2                      eq:+0.680
      Player:   62.86% (G:26.89% B:0.34%)
      Opponent: 37.14% (G:6.40% B:0.28%)
      Confidence: ±0.006 (+0.675..+0.686) - [100.0%]
      Duration: 4 minutes 14 seconds

    2. Rollout¹    6/1* 5/1                     eq:+0.587 (-0.093)
      Player:   61.11% (G:26.38% B:0.25%)
      Opponent: 38.89% (G:7.05% B:0.30%)
      Confidence: ±0.005 (+0.582..+0.593) - [0.0%]
      Duration: 4 minutes 20 seconds


¹Truncated at 11 moves using 4-ply.
   2592 Games rolled with Variance Reduction.
   Dice Seed: 6118667
   Moves and cube decisions: 3-ply


eXtreme Gammon Version: 2.03, MET: Kazaross XG2
１ｐメイクも２ｐメイクもポイントを作るのは同じです。
１ｐメイクは１ピップ奪いますが、１ピップ奪うことはそれほど重要ではないでしょう。
１ｐメイクは相手をバーに上げるため、ダンスする可能性があります。
ダンスと言う明白に悪い展開があるため、そこで私なら思考を打ちきってプレイしてしまいます。

では、なにが間違えていたのでしょうか。
１ｐメイクならダンスする目（66,55,11,65,61,51）の期待値を比べてみました。
コード:
出目	1p	2p	差
66	985	250	735
55	985	399	586
56	985	713	272
16	985	735	250
15	985	820	165
11	985	1000	-15
平均	985	687	298
（単位は１０００倍してあります）
私の予想通り、ダンスする目の時は１ｐメイクの方が平均して３００ほど良いようです。

しかし、それ以外の目を見てみると・・・
コード:
出目	1p	2p	差
24	501	876	-375
45	424	763	-339
13	567	904	-337
12	593	876	-283
46	429	706	-277
26	434	646	-212
35	434	646	-212
25	448	636	-188
23	537	714	-177
44	-15	258	-273
33	-9	217	-226
36	450	558	-108
22	289	348	-59
14	699	714	-15
34	646	636	10
平均	466	673	-207
なんとほぼすべての目で２ｐメイクの方が優っています。優っている期待値は平均して２００ですが、こちらは数が２７通りあり、
先ほどのは９通りしかありません。

ダンス以外の目の時に２ｐメイクが圧倒的に良い、というのが私の盲点でした。
１ｐメイクだとビルダー配置が悪く、２，３，４ｐに出られて捕まえにくいのです。
２ｐメイクならビルダー配置が良く（７ｐもアタックに使えるので３ビルダー）、そもそも３ｐ、４ｐに出られるロールが少なく、捕まえやすい形をしています。

もう１つ注目するべき点があります。通常、ヒットすると相手の片目を奪い、建設的なことをする機会を奪うことができます。
しかし、こちらはハイアンカーを持ち、相手はビルダーが全然来ていないのでフルロールを使われてもほとんど建設的な
ことができないのです。この局面では片目を奪う効果が非常に薄いのです。
というか、むしろフルロールをムーブさせることによって得する展開まで多々あります。
例えば、42(13/7)、54(13/9 13/8)、31(13/9)などはブロットになります。

バックギャモンは通常振れば振るほど改善していくものですが、そうではない局面というわけです。
このことは最近の11 to playにも共通しています。（それで出題しました）


以上
作成者:  望月　正行 [ 2012/11/04 00:51 ]
記事の件名:  Re: 54 to play
fairytails, flybird, daichan, m.nasuさんは私とほぼ同じ思考プロセスを経ているようです。
ダンスが大きいまでは正しいのですが、ダンス以外で相当損をする、というところに気づかなければいけませんでした。
引用:
１１の時もバーを作る以外思いつかなかったし、これも１００回やって１００回２ｐを作るなあ。
スペアの価値は７ｐより５ｐの方が高いですし、強くないプライムと言っても、なんだかんだ言って４プラです。
木原さんの言うことを検証するため、ポジションをすこし変えて解析しました。
コード:
XGID=-a---DDC----fB---b-ccB----:0:0:1:54:0:0:0:11:10

X:Player 1   O:Player 2
Score is X:0 O:0 11 pt.(s) match.
 +13-14-15-16-17-18------19-20-21-22-23-24-+
 | X           O    |   | O  O  X          |
 | X           O    |   | O  O  X          |
 |                  |   | O  O             |
 |                  |   |                  |
 |                  |   |                  |
 |                  |BAR|                  |
 | 6                |   |                  |
 | O                |   | X  X             |
 | O              X |   | X  X             |
 | O              X |   | X  X             |
 | O              X |   | X  X           O |
 +12-11-10--9--8--7-------6--5--4--3--2--1-+
Pip count  X: 133  O: 151 X-O: 0-0/11
Cube: 1
X to play 54

    1. Rollout¹    7/2 6/2                      eq:+0.681
      Player:   62.80% (G:27.12% B:0.32%)
      Opponent: 37.20% (G:6.42% B:0.28%)
      Confidence: ±0.006 (+0.675..+0.687) - [100.0%]
      Duration: 4 minutes 24 seconds

    2. Rollout¹    6/1* 5/1                     eq:+0.660 (-0.021)
      Player:   62.25% (G:27.97% B:0.21%)
      Opponent: 37.75% (G:6.68% B:0.30%)
      Confidence: ±0.005 (+0.655..+0.665) - [0.0%]
      Duration: 3 minutes 19 seconds


¹Truncated at 11 moves using 4-ply.
   2592 Games rolled with Variance Reduction.
   Dice Seed: 56382091
   Moves and cube decisions: 3-ply


eXtreme Gammon Version: 2.03, MET: Kazaross XG2
ビルダー配置を改善すると１ｐメイクと２ｐメイクの差は大きく縮まりました。やはりムーブ後のビルダー配置は重要です。
また、中段（２，３，４ｐ）に前進される目が２７通りから２０通りに減っているのも影響しています。これをプライムが強い、と言えばそうなるかもしれません。

景山さんの出目読みは個々を見るといろいろ間違っていますが、全体として２ｐメイクの方がいい目が多い、と言うところが正しいので結論があっています。
学会で発表したのですが、正しい出目読みはとても大変です。しかし数があってさえいれば期待値（強さ・弱さ）が多少間違っていても正しいムーブを選べる可能性はぐんと高まります。

（宣伝）Backgammon Festivalで開催された、４人の話者による学会発表をビデオ販売しています。面白くてためになる内容です。興味がある方はぜひ見てみてください。レジュメは無料で読めます。
学会ビデオのリンクへ
作成者:  m.nasu [ 2012/11/07 19:08 ]
記事の件名:  Re: 54 to play
相当、へえーです。実戦で出目読みすべてやる根気はもうないよ。
作成者:  望月　正行 [ 2012/11/09 00:33 ]
記事の件名:  Re: 54 to play
実戦で出目読みをなるべくやらないために、事前の研究があるとも言えます。
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