私も XG の解析付きは良いコンテンツだと自画自賛というか、自信を持っています。
解説が付いているのが最高だと思いますが、解説の場合、次の問題があります。
(1)解説言語の問題
最も大多数のユーザーを目指すなら英語となってしまうでしょう。
そうすると、多くの日本人はその効用を味わえない。
(2)手間暇・お金の問題
リアルタイム中継の場合、プレイヤーに解説が聞こえてはまずいので、
ケーブルを遠くに引き回して、聞こえない場所を確保しなければなりません。
この辺になると中継者は一人では無理です。つまり撮影人材・機材の手間暇が飛躍的に増えます。
また、解説するのは誰でも良いわけではありません。上手な人を確保するのも手間暇お金がかかります。
大きな大会の決勝戦などではその手間暇及びお金を掛けられるかもしれませんが、
小さな大会、普段の対局などで解説付きを行うにはかなり敷居が高そうです。
お金・手間暇を存分に掛けられるなら、解説付きの方が優れているでしょう。
中継にそれほど手間暇・お金を掛けられない現実では、一人で撮影設定及び XG 解析を表示できる
現在の私のやり方は、総合的に見てかなりベストに近い考えています。
話は飛びますが、先日のコンピュータ vs 現役プロ棋士の団体戦で行われた将棋の電王戦では、
将棋ソフト(ボンクラーズ)の局面評価値が画面に表示されました。
この件に関して、第5局のGPS将棋開発者の金子さんが興味深い論文を書いています。
「コンピュータ将棋を用いた棋譜の自動解説と評価」(リンク先PDFファイル)
http://www.graco.c.u-tokyo.ac.jp/~kanek ... /gpw09.pdf
その一部を引用します。
たとえば、野球観戦の場合には,観戦者が野球のルールを知らなくてもスコアボードを見ると試合の流れが大体判る。どちらが勝ちそうなどと判断することもできるし,応援しているチームが得点をあげれば勝ちに近付いた(あるいは負けから遠ざかった)ことを共有して一体感を持って応援することができる.
比較して,プロ棋士の将棋を観戦する場合は,将棋のルールを知らない場合はもちろん多少の対局経験があるくらいでは,どちらが優勢かどうかを判断することができない。そこで,もしコンピュータ将棋が野球における解説の役割を務めることができれば,観戦者の楽しさは大きく増すと期待される.
将棋とバックギャモンでは違うところも多々ありますが、上記の点では共通している事項も多く、私が作成している XG 解析付きのビデオはバックギャモンビデオの観戦の楽しみを大いに増やすと考えています。
しかし、不安もあります。
電王戦や野球のシンプルなスコア表示ではなく、ごちゃごちゃと色んな数字による解析だからです。
XG というか、コンピュータ解析ソフトについての知識・経験が無い方には
「画面の右側になんかごちゃごちゃ出ているけど、訳分からないから、うっとおしいだけだ」
となっているんじゃないかと言うことです。
もし、これが事実なら(その可能性は高い)解析の見方の解説(なんのこっちゃ)が必要となります。
あるいは、解析結果の表示方法をもっと単純にするなどの解決方法もあるかもしれません。
例えば、XG には現在の局面をどちらが有利か、ギャモン率がどれくらいかなどを棒グラフで示す機能がありますが、
一般の方にはこの方が分かりやすいのかもしれません。
最後に、XG の解析付きビデオは現段階では恐らく、世界で私だけしかやっていません。
出来れば、同じようにやる方が出てきて欲しいのですが、、、、、、、
そのためには、ステップバイステップの解説を作成しなければならないのかなぁ。。。。。
そもそも、私の XG 解析付きビデオは、私の自己満足でしか無く、様々な理由で広く一般には受け入れてもらえないものなのかもしれません。
もし、そうだったら、さっさと見切りをつけた方が良いのかも、、、、、とも考えたりしています。
ご意見を頂けると幸いです。
ではでは~