PR 至上主義にもの申す
お世話になります。きんちゃんです。
ちょっと刺激的なタイトルになったかもしれませんが、私はある危機感からこれを書いています。
なお、以下述べることは私の独り相撲で、バックギャモンプレイヤーの大多数はこの流れを受け入れているのかもしれません。
でも、もし私の意見に同調される方、いらっしゃいましたら、是非、コメントお願いします。黙っているとこの流れが止まらないかもしれませんよ。
まず、ご存じない方もいらっしゃると思うので、PR とは何か?から話を始めます。
PR とは Performance rating の略ですが、正確に定義する自信が無いので、現実的に言い換えるならバックギャモンプログラムである
eXtremeGammon
http://www.extremegammon.com/default.aspx
または
Gnu Backgammon
http://www.gnubg.org/
と如何に同じようにプレイできたかを数値で表した物です(以下 eXtremeGammon を XG と略します)。
もし、この数値が0だと、XG と全く同じプレイが出来た事を表し、0から離れるほど異なるプレイをしたことになります。
異論があると思いますが、7ポイントマッチ以上のロングマッチを10ゲーム以上やった場合、1マッチあたりの PR 平均は概ね、次のような意味合いを持ちます。
0~4 世界トップレベル
4~10 上級者
10~20中級者
20~ 初級者
言葉を変えて言うなら、XG というバックギャモンプログラムは世界最強なので、それと同じプレイをする人が強い、つまり PR が低い人が強いという理屈です。
私の立場を申し上げます。
PR とバックギャモンの実力は強い相関関係、つまり PR が低い人は強い、PR が高い人は弱い傾向があると思います。
しかし、バックギャモンプレイヤーはご存じ通り、たった1回のサイコロの目でマッチの勝敗が決することはまれではありません。
また、人間同士の対決では、実力差、マッチの序盤中盤終盤、ブラフ、疲れ、精神状態などなど様々な要素が絡み合い、勝負に勝つという観点からすると、XG のプレイ以外が正しいことが多々あるとも信じています。
PR 以外の要素を総合的に上手に活用できるなら、PR はいまいちだけど勝負に強いプレイヤーが存在しても不思議ではないと考えます。
私でもプロ・上級者と平手で対戦して、さいころの出目に恵まれる、あるいは PR 以外のなんらかのアドバンテージにより、何割かは勝てるのは私にとってバックギャモンの大きな魅力です。
これが将棋や囲碁、チェスなどで、平手ではプロとは相手になりません。
さて、最近、バックギャモンの勝敗以外に PR を加味したものが行われています。
例えば、前回のシカゴ大会において、Dual-Duel というサイドイベントが行われました。
http://blog.goo.ne.jp/mochy3_8/e/470c15 ... 5203f5276a
詳しくは上の望月プロのブログを読んでください。
簡単に言うと、対戦相手より PR で勝っていれば優勝できるトーナメントです。
望月プロは
「この方式が今後メインになることは絶対ないでしょうが、サイドイベントとしては続けてほしいですね。昨年のNation's Cupの日本代表選抜でもPRに重きをおいた選抜にしたら盛り上がりましたし、強い人のエゴをぶつけ合うにはいい方式だと思います。」
と述べています。
私は疑問があります。
(1)本当に Nation's Cup の日本代表選抜で盛り上がったのでしょうか? PR で劣る人の声を本当に拾った上での言葉なんでしょうか?そもそも、この方式をどのような経緯を得て、採用したのでしょうか?
(2)「強い人のエゴをぶつけ合うにはいい方式だと思います。」と書いてありますが、だったら、バックギャモンではなく、例えば囲碁将棋・チェスなどの偶然性がバックギャモンに比べて少ないゲームの世界に転向されたら如何ですか?
実力が勝敗に反映されないことが囲碁将棋・チェスなどに比べて多々あるのがバックギャモンというゲームです。
実力者が、その実力が勝敗にダイレクトに反映されないことへの強いストレスを抱えていらっしゃることは容易に想像できますが、あえて私が申し上げるなら
「だって、バックギャモンってそういうゲームなんだもん」
です。
バックギャモンの上級者は、バックギャモンのルールを改定する権限があるのでしょうか?いいえ、無いと思います。
しかし、最近では、IBC や世界対抗団体戦のメンバー、U25 の選抜などに PR を採用する傾向が増しているように思えてなりません。
これに対して、誰も疑問を持っていないのでしょうか?私は疑問を持っています。
「バックギャモンってそういうゲームだっけ?」
あと、最近よく見るのが
太郎 ○ - × 花子
PR は 3.51 vs 8.61 でした。
という勝敗報告です。
この報告を太郎さんがしたとします。
私は PR は不要と思います。太郎さんは暗黙のうちに花子さんのことを下手と言っています。
私は見ていて気持ちよくありません。
また、太郎さんが
太郎 × - ○ 花子
PR 3.51 vs 8.61
でしたと報告した場合、負けたけど、PR は勝ったんだよ。と聞こえてしまいます。
なんか潔くないなぁとも思います。あなた負けたんでしょ?
バックギャモンは勝負事のゲームです。勝ち負けが一番大事と考えます。
もちろん、技術向上のために PR を磨くことはバックギャモン上達に不可欠、極めて大事ですが、勝敗報告には不要と思います。
PR について、バックギャモン上級者の希望者で閉じた世界で行うのなら、私がとやかく言う筋合いの物ではありません。
それは、例えば
Below 4 クラブ
http://blog.goo.ne.jp/mochy3_8/e/688c47 ... 86a8961573
です。
でも、私にその権利が無いことを重々承知の上、Below 4 クラブについて申し上げる無礼をお許しください。
バックギャモンは勝負事でパズルではありません。つまり、勝った人が偉いが一番に来るべきと考えます。
現在のルールでも Below 4 クラブに入られた方をリスペクトいたしますが、やはり勝ち負けも加味して欲しい。
現在の Below 4 クラブ入会資格では、10戦して、0勝10敗でも、PR が 4 以下なら入会できるんですよね?
荒唐無稽な話かもしれませんが、初手52を振って、24/22 13/8 としたあと、相手に55を振られて、以後ダンスを続けて負けるを10マッチ続けても入会できるという事には疑問を感じずにはいられません。
やはり、勝ってなんぼと思うので、Below 4 クラブの入会基準は、勝った10マッチの PR 平均として頂けたらと考えています。
また、Below 4 クラブに入会出来る実力の持ち主では違うのかもしれませんが、私の感覚では、一般にバックギャモンでは勝ったときより、負けたときの方が PR が低いように思います。
勝つときは選択肢が多く、負けたときの方が選択肢が少ないように感じるのがその根拠なのですが間違っているのでしょうか?
それとも、Below 4 クラブに入るような方は、長い目で見て、勝ったときは PR が低く、負けたときは高いのかもしれません。
ご教示頂けると幸いです。
以上、私なりの危機感から書き殴りました。その危機感が、私の独り相撲なら、笑って石を投げてください。
でも、皆様のお考えをとても伺いたいので、ご意見どうぞよろしくお願いいたします。
失礼します。