日本バックギャモン協会

通常、ダブルしてキューブを相手に渡した場合、リダブルパワーにより相手の勝ちが理論上こちらのテイクラインと等しくなるため、ダブルすると勝率は低くなる方向に働くと考えてます。
しかし、キューブキューブ解析ロールアウトでダブルしてキューブを渡した方の勝率が高く表示されることをよく見かけます。

＜理由がなんとなくわかる例＞
『６枚戻りでリダブル！？botは信用に足るのか？』
viewtopic.php?f=2&t=1379
のスレッドからのサンプル

プレイヤー nori 所有 2-cube:
  0.705 0.219 0.028 - 0.295 0.163 0.037 CL  +0.442 CF  +0.923
プレイヤー Kenji 所有 4-cube:
  0.728 0.216 0.046 - 0.272 0.159 0.070 CL  +1.143 CF  +1.052

これは、スコア的に８倍のリダブルパワーが非常に小さく、それ以上に４倍のキューブバリューにより相手のギャモンプライスが低くなるため勝率重視のプレイになるからと考えてます。

＜よくわからない例＞
『1-2/5pt　序盤　キューブアクション』
viewtopic.php?f=2&t=1235
のスレッドからのサンプル

センターキューブ 1-cube:
  0.669 0.240 0.005 - 0.331 0.062 0.001 CL  +0.557 CF  +0.950
プレイヤー gnubg 所有 2-cube:
  0.679 0.261 0.005 - 0.321 0.062 0.002 CL  +1.687 CF  +1.481

この例は、私にはうまく理解のできません。
かなり前から疑問に思っているため、なにか解決のヒントになるような意見をお聞かせ願えればと思ってます。

２倍ひいたあとは、ダブルしたほうはより強いムーブを
打ってきて（だからギャモン勝ちがふえる）、テイクした
ほうは、よりギャモン負けをしずらいプレーを強要され
ます。
センターキューブだとオーバーキルになりすぎる（まあ
その場合はそのままトライするんだけど、そのときのゲ
インはスコアー的にそこまで大きくないので）という理由
で強いムーブを打たない場合があり、ダブルしたあとは
ちゃんと強い手を打つので、テイク側がそれに対してベ
ストな対応（こんなのテイクしたあとでそんなことをいうの
もおかしいのだけど）を取った場合に、結果的にセンター
キューブでのプレーよりも勝率が上がることはありえると
思います。

わかりやすくいうと、ダブルひかせたあと適切に強く攻め
た時にギャモン勝ちはこの数字よりも増えて、勝率はこの
数字よりも（センターよりも）下がったのだけど、テイク側
が２倍引いた上での適切なムーブを選んだ結果、ギャモン
をこの程度まで押し戻して（といってもセンターよりは増え
たけど）、テイク側の勝率はセンターよりも下がってしまっ
たわけです。

なるほど、よくわかりました。
どうもありがとうございます。

いずれにしてもキューブバリューとスコアによって、被ギャモンの価値が下がり勝率重視のプレイになるとか、逆にこちら側のギャモンの価値が高くなることで、相手がセーブよりのプレイになるということみたいですね。

NO-doubleだと途中でDPになりやすく、そうなったときに2plyで解析した勝率を採用します。その解析が怪しいんだと思います。
DTだと通常最後までプレイしますので、より正確な値になります。

詳しくはFESで会ったときにでも。

プレーの一貫性という観点から「？」ですよね・・・。missed doubleが羅列されることになるわけだから。

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nori

http://www.backgammonbase.com

ばるたんさんからのコメントを以下に貼り付けます。

『なるほど
短い説明なので、望月さんの意図を100％理解しているかというと若干不安があるものの、概ね理解できてると思います。
今回の私の疑問には、ずっと思い続けている根底となる疑問があり、それは「Botが出す勝率っていったなんなの？」というものです。
以前、フィリアさんの日記でも関連した質問させてもらったことがあるのですが、ロールアウト中のbotの動作でよくわからないところが色々あります。
私は、ロールアウト中のキューブが有効な限り内部的に動き、パスが発生しても最後まで振り切って、その後に計算などで調整しているのかな？と勝手に想像していたんですが、パスが発生した場合は2plyの解析を採用するということなので納得です。
数学が詳しくないのでよくわかりませんが、最後まで振り切って調整するよりは、それの方がいいのかな？と思いますが、そのときに若干の誤差が発生するのでしょうね。』

GNUはキューブフルロールアウトですので、DPが出ても最後まで振りきるという概念はありません。
（それはキューブフルじゃない）

DPが出たときにTruncateしてその局面を静的評価してその数字を出します。
ですから、DTで最後まで進んだ時の数字と差が出るのは普通です。

一般的にロールアウトはTruncateしないで最後まで振りきる方が正確な値が出るのですが、運の要素が大きくなります。
したがって、回数を増やす必要があります。

どうもありがとうございます。
今回の質問をして本当によかったと思います。
直接ギャモンのセオリーとは無関係ですが、私の中のbotについての疑問の大きな部分の一つが解決しました。

ギャモンがうまくなるにはBotを使いこなすのが近道だと思っており、Botを使いこなすにはBotの出す数字を深く理解することだと思ってます。
最初のうちは掲示板などのブロブレムで、いろんな人の意見と解析結果を比べて、数字の解釈を参考にしたり、自分なりに試行錯誤してみたりしていたのですが、その数字について考えていくうちに『ロールアウトってどのように動いてるの？』という疑問が多くでてきました。
かなり前、Gnuのヘルプを見ていたことがあり、かなり詳しく書かれてあるの知ってるのですが、英語ということと、今以上に私自身のギャモンの知識がついてこれなかったこともあり、途中であきらめてしまったのが現状です。

今回参考にさせて頂いたツバサさんが投稿されたポジションは、NDを選択しても次ロールのほとんどのケース（確率）で相手のポジションが改善することはないため、結局はD/Pになると思います。
ということは、自分オーナー（ND）の結果も相手オーナー（D/T）のロールアウトの結果とほぼ同等の結果と考えるのが正しそうですね。


深い・・・・