バックギャモンのルール(基本編)

バックギャモンは「戦略的すごろく」

バックギャモンは 戦略性のある「すごろく」です。
2個のダイスを振ってコマを進め、相手より先に自分のすべてのコマをゴールさせることが目的 です。
運の要素がありながらも戦略性が高く、初心者から上級者まで幅広く楽しむことができます。

ボードの説明

ボード上には、24個の三角形(ポイント)が配置されており、これらが コマの進む道のり、すなわち「マス」となります。
ここで、黒、白、黒、白、・・のようにポイントが交互に2色で塗り分けられていることには(コマを動かしやすくするといった意味があるものの)ルール上の意味はありませんので、無視しても大丈夫です。

ボードの真ん中にある「バー」は、すごろくの「ふり出し」(スタート地点)に相当します。
コマがスタートに戻されると、このバーの上に乗せられることになります。

ゴールの位置と進行方向

「すごろく」は全員のゴールと進行方向が同じですが、バックギャモンでは 自分と相手の「ゴールの位置」と「進行方向」が逆向きになります。
進行方向がお互いに逆向きになっていることで、コマのすれ違いが発生し、そこで攻撃や防御といった戦略が生まれるのです。

ゴールの位置は「左」か「右」のどちらか になり、自分のゴールが「左」側なら相手のゴールはその逆の(相手から見て)「右」側、自分のゴールが「右」側なら相手のゴールは(相手から見て)「左」側になります。

また、自分のゴールは必ず「手前」側 になります。
コマを自分のゴールに向かって進めることになるので、下の図のように、自分のゴールが「左」側なら右回り(時計回り)、自分のゴールが「右」側なら左回り(反時計回り)になります。
コマを奥から手前にグルっと「戻して」ゴールさせるイメージを持つとよいでしょう。

ちなみに、ゴールの位置を右にするか左にするかは、相手と相談したり、ダイスを振ったり(大きな目を出した方が決定権を持つなど)して決めることができます。

以降は、自分のゴールが右側として説明します。

初期配置

ゲーム開始時に、15枚ずつのコマを、自分と相手それぞれの初期配置に置きます。
初期配置は、自分のゴールが左右どちらにあるかによって決まります。

初期配置は、ゴールに近い方から

  • 6番目の位置に、5枚
  • 8番目の位置に、3枚
  • 13番目の位置に、5枚
  • 24番目の位置に、2枚

という形に並べます。

下図のピンク色で囲まれたコマが、自分のゴールが右側の場合の初期配置です。

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相手プレイヤーの初期配置も同じように(相手のゴールから)6番目の位置に5枚、8番目の位置に3枚、・・となり、自分の初期配置とは上下反転した形になります。

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初期配置をいつも忘れてしまうという方のために、「六つ子の婆さん、遺産を5億、最後に残す」という語呂合わせがあります。

  • 6番目の位置に 5枚 ⇒ 六(6番目)つ子(5枚)の
  • 8番目の位置に 3枚 ⇒ 婆(8番目)さん(3枚)
  • 13番目の位置に 5枚 ⇒ 遺産(13番目)を 5億(5枚)
  • 24番目の位置に 2枚 ⇒ 最後(24番目)に(2枚)残す

このフレーズさえ覚えればもうバッチリですね。ショート動画を YouTube で公開しているのでぜひご覧ください。

7つの基本ルール

覚えるべき基本ルールは7つだけです。

  1. ダイスの目にしたがってコマを進める
  2. 2枚以上重なった相手のブロックの上には進めない
  3. 1枚だけのコマはヒットできる
  4. ヒットされたコマのエンターが最優先
  5. ゾロ目は4回動かせる
  6. インナーボードに全部のコマを集めたらゴールできる
  7. ベアオフはピッタリの目で

1.ダイスの目にしたがってコマを進める

自分の手番で振った2個のダイスの目にしたがって、コマを動かします。

例えば、 が出た場合、「1」と「2」を使ってコマを動かすことになります。
コマを動かす際は、別々のコマを動かしてもいいですし、1つのコマを「1」と「2」の両方を使って動かしても構いません。

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2.2枚以上重なった相手のブロックの上には進めない

相手のコマが同じポイントに2枚以上ある場合、「ブロック」されている状態となり、そのポイント上には自分のコマを置くことができません。

例えば、 が出た次の局面においては、一番後ろの白コマ(24ポイント上の白コマ)は相手にブロックされているため、 でも でも進めることができません。
この場合は別のコマを進める必要があります。

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なお、2枚以上重なった相手のブロックの上には進めませんが、ブロックを飛び越えることはできます。次の例を見てください。

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3.1枚だけのコマはヒットできる

相手のコマが1枚だけ置かれたポイントの上には進むことができ、そのコマを「ヒット」して、「ふり出し」である「バー」の上に戻す ことができます。

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4.ヒットされたコマのエンターが最優先

ヒットされてふり出しに戻されたコマは、次の手番では最優先でそのコマをボード上に復帰させる必要があります。
ヒットされたコマをボード上に復帰させることを「エンター」と呼びます。

なお、どちらの目でもエンターできる場合は、どちらでエンターするかを選択することができます。

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もしエンターができなければ、その手番は終了(エンターが最優先なので他のコマは動かせません)、すなわち「ダンス」となります。

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5.ゾロ目は4回動かせる

ダイスの目が例えば のように同じ目(ゾロ目)になると、通常の2回ではなく、コマを4回 動かすことができます。

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ゾロは、一気に形成を逆転できる大チャンスになることもあります。

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6.インナーボードに全部のコマを集めたらゴールできる

ゴールに近いコマはいつでもゴールできるわけではなく、ゴールできる条件があります。
その条件とは、自分のコマをすべて「インナーボード」と呼ばれる「ゴールから1〜6だけ離れたゴール手前のエリア(下図のピンクで囲まれたエリア)に集めることです。
インナーボードにコマを進めることを「ベアイン」と呼びます。

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7.ベアオフはピッタリの目で

ベアインが完了すると、ダイスの目と一致するポイントのコマをゴールに上げることができます。
コマをゴールに上げることを「ベアオフ」と呼びます。
ベアオフ時は原則、ゴールまでの距離とピッタリ同じ目でしかコマを上げられません。

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例外として、余りが出る目(一番後ろのコマの位置よりも大きな目)が出た場合は、一番後ろのコマをゴールさせます。
例えば、下の図で一番後ろのコマはゴールから「2」の位置にあり、それよりも大きな を振った場合は、一番後ろのコマをゴールさせることになります。

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このようにしてベアオフをおこない、相手より先に自分のすべてのコマをゴールさせた方が勝ち ということになります。

勝ち方と勝利ポイント

補足のルールとして、勝ったときの状況によって勝利ポイントが変わります。

  • シングル勝ち ⇒ 1ポイント獲得
    相手が1枚以上ゴールしている状態で勝った場合
  • ギャモン勝ち ⇒ 2ポイント獲得
    相手がまだ1枚もゴールしていない状態で勝った場合
  • バックギャモン勝ち ⇒ 3ポイント獲得
    相手が1枚もゴールできないまま、さらに自分のインナーボード内に相手のコマが残っている(またはバーの上にある)状態で勝った場合

勝ちの状況によって得られるポイントが変わるので、最後まで手を抜かずに戦いましょう。
また、負けの状況によって相手に入るポイントが変わるので、最後まで諦めないようにしましょう!

まとめ

バックギャモンのルールはとてもシンプルで、10分もあれば基本的なルールはすべて覚えてしまうことができます。
一度覚えてしまえば、一生遊べるボードゲームです。ぜひバックギャモンのルールを覚えて、その魅力を存分に味わってみてください。

日本バックギャモン協会公式 YouTube チャンネル では、基本ルールの説明動画を公開しています。こちらもぜひご覧ください。

バックギャモンのルールが理解できたら、早速ゲームを始めてみましょう!
スマホアプリやオンラインサーバで対戦する場合は、道具は何も必要ありませんが、対面で対戦するにはバックギャモンボードやダイスなどのアイテムが必要です。
スキルアップのためには、書籍や Webサイト、ソフトウェアを使って学習するのがよいでしょう。

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