Monthly Archives: 2月 2025

第6期賽王戦 オールスターシリーズ2025 決勝配信のお知らせ(3/1-2)
2025年2月20日

第6期賽王戦 オールスターシリーズ2025の配信を行います。
昨年の国内バックギャモン界を彩った精鋭13名による熱戦がいよいよ決着!
賽王戦決勝に駒を進めるのはいったい誰でしょうか!?

■日時
Day1 2025年3月1日(土) 12:55開始 第2マッチまで
Day2 2025年3月2日(日) 12:55開始 最後まで

■対戦カード
田中 準一 vs 水谷 晋 賽王

■試合情報
試合形式:9ポイントマッチ 3マッチ先取
持ち時間:9分+保証時間10秒
試合会場:Backgammon Galaxy (オンライン)

■配信情報
配信場所:YouTubeチャンネル「Backgammon JBS」
https://www.youtube.com/@backgammonjbs9593
実況:泉 良祐
進行:柳 暢祐

ゴールデンポイントカップ開催のお知らせ(2/22)
2025年2月15日

豪華賞品が獲得できる「ゴールデンポイントカップ」!
今月は2/22の20時より開催いたします!

▼大会案内、出場申込はこちら
https://backgammon.or.jp/?page_id=67614

今月の賞品はこちら!

・優勝 
ウッドプリント(designed by Manopoulos) Lサイズボード
https://backgammon.theshop.jp/items/85550460

ウッドプリントボード Lサイズ (designed by Manopoulos) ストレージ無

・準優勝
Philos カラフルチェック Mサイズボード
https://backgammon.theshop.jp/items/12362535

Philos カラフルチェック

主催
JBS GPC実行委員会

東京コミュニティスクール(TCS)のバックギャモン授業レポート(2024年12月)
2025年2月3日

 2024年12月18日(水)、東京コミュニティスクール(TCS) において、記念すべき第1回目の小学生向けバックギャモン授業を開催しました。この授業は、TCSの学びの可能性をさらに広げていく取り組みとして、日本バックギャモン協会が主催したものです。

 TCSは、中野駅から徒歩10分の便利な立地にあり、1学年の児童数が最大9名という少人数制のマイクロスクールです。同校の教育理念である「自和自和(じわじわ)」は、「自分らしさを活かし、人や社会や自然とのつながりを楽しみながら成長する」ことを目指しています。この理念のもと、TCSでは子どもたちが主体的に学び、他者との協力を楽しむ教育環境を提供しています。「自和自和」の考え方を具体的に体現するプログラムのひとつが「テーマ学習」です。この学習プログラムは、自主自律、社会寄与、意思表現、共存共生、時空因縁、万象究理の6つの探究領域に基づき、各学年でこれらに関連するテーマを設定し、教科を融合させつつ、また実体験を通じて学びを深めています。このテーマ学習を通じて、子どもたちは多角的な視点を養い、実社会で必要なスキルや知識を副次的に身につけていきます。TCSではテーマ学習の中で算数の要素に触れたり取り組んだりするケースがありますが、教科としてもカリキュラムを組んでおり、約10年前からその教材の一つにバックギャモンを活用しています。スクールではバックギャモンボードを10台ほど保有しており、数の感覚を養うために授業で使用してきました。しかしながら、これまでの取り組みでは戦略的な部分まで踏み込んで指導ができていないという課題があり、同校のスタッフからバックギャモンのさらなる魅力を子どもたちに伝えたいとの相談を受けたことが、今回の特別授業のきっかけとなりました。

 授業の企画は春頃から始まりました。1・2年生には「普通のバックギャモンのルールに沿ってプレイができるようになる」ことを、3・4年生には「自分でしっかりと考えながらプレイできるようになる」ことを、5・6年生には「論理的思考に基づいたプレイができるようになる」ことをそれぞれ最終目標として、授業の内容を決めていきました。またこの授業は、「自和自和」の理念を体現する場として、ゲームを通じて論理的思考力や意思決定力を養い、他者との協力や戦略的な考え方を学ぶことを目指しています。この授業を通じて、子どもたちが自ら考え行動する力を高め、社会や自然とのつながりを深めていくことを期待しています。


■ 授業内容

 初回の授業は、バックギャモンの楽しさを伝えながら、子どもたちの好奇心を育むことを目的としました。

 1・2年生、3・4年生、5・6年生の3つのグループに分け、それぞれ90分の授業を行いました。授業の冒頭では、クイズを取り入れながらバックギャモンの魅力や歴史を紹介し、児童たちの興味を引きました。その後、基本ルールを7つに絞って説明しましたが、児童たちはこれまでのテーマ学習の授業を通じてルールをほぼ理解していたため、今回はその確認を中心に進める形となりました。

図1.おぼえるルールは7つだけ

 次に、1枚のコマと1つのサイコロだけを使う「ひとりぼっちギャモン」でスタートからゴールまでの進行方向を再確認し、ゲーム終盤で重要となる(ものの体験する機会の少ない)ベアオフの練習に特化した「ベアオフギャモン」でベアイン後の基本動作を確認しました。

図2.ひとりぼっちギャモン
図3.ベアオフギャモン

 さらに、初期配置からブロックポイントを連続して作る特訓を行い、相手のアンカーが逃げにくくなる状況に追い込む体験をしてもらいました。長いプライムが形成されると、子どもらからは「すげー!」「最強じゃん」といった感嘆の声が上がりました。

図4.初期配置からブロックポイントを作る特訓
図5.初期配置からブロックポイントを連続で作る特訓

 また、5・6年生には、「リスクを考えよう」という発展的なセクションを追加し、バックギャモンを通じてリスクとリターンの概念について説明しました。初手21を題材にして、「リスクが大きくてリターンが小さい」選択肢と「リスクは小さいがリターンも小さい」選択肢、「リスクが大きいがリターンも大きい」選択肢があることを示し、どの選択肢を選ぶのがよいのかを考えてもらいました。この考え方は単にバックギャモンにとどまらず、現実にも応用できる重要な意思決定スキルとなることを伝えました。

 授業の締めくくりには、児童二人ずつでペアを組んで先生と対戦する時間を設けました。二人で協力しながら先生に勝つために真剣に考える様子が見られ、コミュニケーション力や判断力を養う良い機会となりました。

 そして今回の授業では、過去の小学校バックギャモン教室や聖徳学園小学校での授業の経験を活かし、以下の新たな工夫を取り入れました。まず、A2サイズの特製マグネットボードを制作しました。これにより、児童全員に特定の盤面を見せてコマを動かしながら解説(いわゆる大盤解説)できるようになり、どこかのボードに集まってもらって解説するといった手間がなくなりました。また、ほぼすべてのスライド資料に「右側がゴールの場合」と「左側がゴールの場合」の両方の盤面を併記し、児童が混乱しないようにしました(例えば左に座っている人は左側の図を見るように指示をする)。さらに、初期配置を覚えるための「六つ子のばあさん」という語呂合わせを新たに考案しました。この語呂合わせは子どもたちに非常に好評で、笑顔で繰り返し口にする姿が微笑ましかったです。

図6.初期配置の語呂合わせ

■ 授業の様子

 最初の授業は3・4年生でした。この年頃の子どもたちは活発で、話を聞かずにサイコロを振ったりする場面も見られましたが、しかしそれ以上にゲームに夢中になる姿が印象的で、バックギャモンの魅力を改めて感じさせてくれるものでした。

図7.授業風景(3・4年生)
図8.授業風景(3・4年生)

 次に行った5・6年生の授業では、高学年らしい落ち着きが見られました。いろいろな局面での理解も早く、リスクについての追加セクションもしっかりと理解できている様子が見られました。実戦では、サイコロの目に一喜一憂しつつも状況を考えて手を打っている姿が見られ、バックギャモンを通じてリスクとリターンの概念を実感してもらうことができた点は大きな成果だと感じました。

図9.授業風景(5・6年生)
図10.授業風景(5・6年生)

 午後からの1・2年生の授業では、「ひとりぼっちギャモン」や「ベアオフギャモン」を念入りに練習させ、遊び感覚でルールを定着させることを目指しました。予想以上にこちらの話をよく聞き、集中して取り組んでくれました。3・4年生とほぼ同じカリキュラムでしたが、1年生でも十分に理解ができていたのには驚きました。直近のTCSの授業でブロックポイントの練習をしていた成果が出たのかもしれません。

図11.授業風景(1・2年生)
図12.授業風景(1・2年生)

 90分という長丁場の授業にも関わらずほとんどの児童たちが集中して授業に参加しており、「もっとやりたい」という声が多く上がるなど関心の高さを感じることができました。モチベーションと達成感を高めるために用意したご褒美のシールと受講証も好評で、特にシールはとても効果的でした。今後の授業でも、このような仕掛けを引き続き活用していきたいと思います。

図13.授業で配られた受講証

 TCSではすでにバックギャモンの基本ルールを理解できている児童が多く、1回目の授業から少し発展的な内容を取り入れることができました。しかしいくつかの課題も明らかになりました。早めにコマやサイコロを与えると勝手に遊んでしまう傾向が見られました。また、個人差により待ち時間が発生し、退屈する児童もいました。試合の始め方やマナーについてのレクチャーが不足していた側面もありました。これらの点を踏まえ、次回はしっかりと改善していきたいと考えています。


■ 最後に

 今回の授業で最も大切にしたかったのは、子どもたちが「バックギャモンって楽しいな」と感じられる体験を提供することでした。特に、子どもたちが実際に手を動かし、遊びながら楽しめることを重視しました。バックギャモンの魅力が少しでも伝わり、授業の先につながる好奇心の芽を育てられたら幸いです。

 2回目の授業の日程は未定ですが、「達人から学ぶ」という学びのTCSの実践の一環として望月プロに授業に参加していただく予定です。最終回にはバックギャモン大会の開催を予定しており、将来的に将棋大会や百人一首大会と並ぶ恒例のイベントになればと期待しています。TCSが目指す探究学習において、バックギャモンが引き続き子どもたちの成長に貢献できるよう、次回以降の授業内容にもさらに工夫を重ねていきます。また協会としても、この経験を活かして他校への展開を視野に入れたプログラム作りを進めてまいります。

 最後に、東京コミュニティスクールの先生方とスタッフの皆さまに深く感謝申し上げます。TCSの柔軟な教育環境と温かいサポートのおかげで、今回の授業を成功裏に終えることができました。この素晴らしい機会を提供していただいたことに心より感謝し、今後とも共に子どもたちの成長を支える取り組みを進めていけることを願っております。

第16回 ギャモナーアンケート結果発表
2025年2月3日

 今回、2024年11月に開催された王位戦の参加者を対象に、王位戦の参加目的や準備方法など、多岐にわたる質問をおこないました。その結果、36名のプレイヤーから貴重なご回答をいただき、大会への参加動機や事前準備の傾向、バックギャモンにおける重要な要素に関する興味深いデータが得られました。

 プレイヤーにとって王位戦がどのような価値を持つのかを明らかにすべく、本アンケートの集計結果をもとに分析を行いました。今回の調査結果が、今後の大会運営やバックギャモンのさらなる発展に役立つことを期待しています。


アンケート方法:

オンラインのアンケートフォームでアンケートを募集。回答募集期間は 2024年11月2日から30日まで。回答総数は36件。

アンケート内容:

Q1.王位戦に参加した目的は何ですか?(複数選択可)

【選択肢】いつも会えない人と会うため/たくさん試合ができるから/自分の力を試すため/王位戦ならではの特別なイベントに参加するため/トーナメントに出てタイトルを取りたいから/賞品や賞金がほしいから/レーティングを上げるため/いつもコンピュータとばかり対戦しているのでたまには人と試合がしたい/特に目的はない/その他(自由回答)

Q2.王位戦に向けて、どれくらい前から準備を始めましたか?

【選択肢】1ヶ月前以上前/2週間〜1ヶ月前/1週間〜2週間前/1週間以内/特に準備はしていない

Q3.王位戦に向けて、どのような方法で準備をしましたか?(複数選択可)

【選択肢】本/インターネットの情報/動画や配信の視聴/オンライン対戦/オフライン対戦/コンピュータとの対戦/ソフト解析結果の振り返り/上級者からのアドバイス/ワークショップ・セミナー/特に準備はしていない/その他(自由回答)

Q4.バックギャモンで勝つためには何が重要だと考えますか?(知力/体力/運/駆け引き/計算力/精神力/努力)

【選択肢】全く重要ではない/あまり重要ではない/重要である/とても重要である


Q1.王位戦の参加目的

 王位戦に参加した目的について、「いつも会えない人と会うため」「たくさん試合ができるから」「自分の力を試すため」「王位戦ならではの特別なイベントに参加するため」「トーナメントに出てタイトルを取りたいから」「賞品や賞金がほしいから」「レーティングを上げるため」「いつもコンピュータとばかり対戦しているのでたまには人と試合がしたい」「特に目的はない」の9択(プラス自由回答)からの選択方式(複数回答可)でアンケートしました。

図1. 王位戦の参加目的

 「自分の力を試すため」が 65.0%で最も多く、王位戦が実力を試す場として参加者に認識されていることが分かりました。次いで「いつも会えない人と会うため」(57.5%)や「トーナメントに出てタイトルを取りたいから」(47.5%)が多く、競技だけでなく交流やタイトル獲得も重要な目的となっています。特に、「トーナメントに出てタイトルを取りたいから」という回答は JBS会員との相関が「0.52」と高く、JBS会員がタイトル獲得を重要視し、王位戦をステータスを得る場として捉えていることが伺えます。

 一方で、「賞品や賞金がほしいから」(30.0%)は、参加者全体の主要な目的とは言えない傾向が見られました。これは、王位戦が具体的な報酬よりも、自信の成長や体験を重視する参加者に支持されているものと考えられます。また、「たくさん試合ができるから」(30.0%)や「王位戦ならではの特別なイベントに参加するため」(25.0%)も一定数の回答があり、交流や特別な体験を求める層の存在も確認されました。

 まとめると、王位戦は「実力を試す場」としての役割が特に強い一方で、交流や特別なイベントなど、多面的な魅力を持つイベントであることが分かりました。


Q2.王位戦に向けての準備期間

 王位戦に向けた準備期間について参加者の傾向を分析するため、どれくらい前から準備を始めたのか、「1ヶ月前以上前」「2週間〜1ヶ月前」「1週間〜2週間前」「1週間以内」「特に準備はしていない」という5つの選択肢から回答を募集しました。

図2. 王位戦に向けての準備期間

 「1ヶ月以上前」から準備を始めた参加者が最も多い(41.7%)一方で、「特に準備はしていない」と回答した参加者(36.1%)がこれに次いで多い結果となりました。これにより、参加者のタイプが、長期的に準備をして万全な状態で大会に臨もうとする計画的な参加者層と、事前の準備なしに気軽に参加する層とで、大きく二分されていることが分かりました。また、「1週間以内」(2.8%)はかなり少数派で、大会直前に急いで準備をするケースは稀であることが示されました。


Q3.王位戦に向けての準備方法

 王位戦に向けた準備の方法について、「本」「インターネットの情報」「動画や配信の視聴」「オンライン対戦」「オフライン対戦」「コンピュータとの対戦」「ソフト解析結果の振り返り」「上級者からのアドバイス」「ワークショップ・セミナー」「特に準備はしていない」から選択する方式(プラス自由回答、複数回答可)でアンケートをおこないました。

図3. 王位戦に向けての準備方法

 最も多く選ばれたのは「ソフト解析結果の振り返り」(58.3%)で、次いで「オンライン対戦」(55.6%)が僅差で続きました。また、「ソフト解析結果の振り返り」と「オンライン対戦」の回答の相関が「0.60」と高く、オンライン対戦を通じて得た対局データをソフトで解析し、その結果を振り返るという相補的な準備をおこなっている参加者が多いことが示唆されます。また、「本」(41.7%)が3番目に多く選ばれており、バックギャモンに関する書籍が依然として重要な情報源として活用されていることが示されました。一方で、「動画や配信の視聴」(36.1%)、「オフライン対戦」(36.1%)、「コンピュータとの対戦」(36.1%)が同率で選ばれ、これらの手法も多くの参加者にとって有効な準備方法とされています。これらの結果から、デジタルとアナログ、オンラインとオフラインの手法がバランスよく活用されていることが伺えます。

 準備方法と準備期間の長さとの相関を調べたところ、「オンライン対戦」が最も高く、相関係数は「0.58」と突出していました。この結果は、準備期間が長い参加者ほどオンライン対戦を積極的に活用している傾向を示しています。オンライン対戦は時間や場所を選ばずにおこなえるため、長期間にわたって計画的に対局を重ねるのに適していると考えられます。


Q4.王位戦で結果を出すために重要な要素

 王位戦で結果を出すために必要な要素として、「知力」「体力」「運」「駆け引き」「計算力」「精神力」「努力」の7項目についての重要度を四件法(全く重要ではない/あまり重要ではない/重要である/とても重要である)を用いてアンケート調査を実施しました。この結果を100%積み上げ棒グラフで表したものを下図に示します。

図4. 各要素の重要度の内訳

 各選択肢の特徴をさらに分かりやすく捉えるために(尺度は等間隔ではないものの便宜的に)、「とても重要である」を「4」、「重要である」を「3」、「あまり重要ではない」を「2」、「全く重要ではない」を「1」として平均値と標準偏差を算出したグラフを以下に示します。

図5. 各要素の重要度の平均・標準偏差

 平均値は「運」>「知力」>「体力」>「精神力」=「努力」>「計算力」>「駆け引き」の順となりました。「運」が高く評価されたのは、ダイスの出目が結果に影響するというバックギャモンの特性を反映しているものと考えられますが、名人戦や盤聖戦などの他のタイトル戦が長期戦であるのに対し、王位戦の本戦が2日間のトーナメント方式でおこなわれる短期決戦であることも「運」が重要であるとの認識を高めている要因と言えるでしょう。僅差で次点となった「知力」は、「とても重要である」と「重要である」を合わせた割合が 「運」と同じく 94.4%に達しています。これは、知力、すなわちバックギャモンの戦略や戦術への深い理解が勝敗に直結する要因であると多くの参加者が認識していることを示しています。なお、「知力」と「運」は、「バックギャモンで勝つために重要な要素」を調査した第2回アンケートでもベスト3(*1)に入っており、これらがバックギャモンの勝利において非常に重要な要素であることが改めて確認されました。

 また興味深いことに、「知力」と「運」は他のどの選択肢とも相関が見られませんでした。これは、両者が他の要素に左右されず、独立して重要視されていることを意味します。「知力」は、戦略や戦術に関する深い理解や日頃の鍛錬の成果であり、体力や駆け引きといった試合中に必要な要素とは異なる性質を持つと考えられます。同様に、「運」は特定のスキルや努力から切り離された外的要因として認識されているのでしょう。

 さらに、王位戦は短期決戦でありながら、優勝するためにはロングマッチを6試合(1試合あたりおよそ1.5〜2時間 *2)をこなす必要があるためか、「体力」や「精神力」も上位に評価された要素となっています。連戦や長時間にわたる集中力の維持や疲労に対する耐性が勝敗において重要な役割を果たしていることが示されています。

  • (*1) 第2回アンケートでは「知力」>「精神力」>「運」>「計算力」>「体力」>「駆け引き」の順
  • (*2) https://backgammon.or.jp/forum/viewtopic.php?t=5119 を参考に、試合時間の目安を1ポイントあたり10分として計算

おわりに

 今回のアンケートを通じて、王位戦に参加したプレイヤーの意識に関する貴重なデータを得ることができました。結果からは、王位戦が単なる競技の場に留まらず、自己成長や交流、娯楽としての価値を提供する場であることが明らかになりました。また、多くの参加者が王位戦に向けて事前に計画的な準備をおこなっていることや、「運」と「知力」が他の要素と独立して重要視されていることなど、興味深い傾向が見られました。そして、王位戦が短期決戦であるという特性が「運」の重要性を際立たせている一方で、優勝までに必要な「体力」や「精神力」も重視されていることも確認できました。

 さらに、王位戦参加者の大半は賞品や賞金の獲得だけを目的として参加しているのではなく、大会そのものの娯楽性や自己実現の場としての意義を感じていることが伺えます。多くの参加者が競技自体を楽しむことや、自己成長や交流の機会として大会に参加している姿勢が見受けられ、大会そのものがプレイヤーにとって多面的な価値を持つイベントとして認識されていることが確認されました。

 本アンケートにご協力いただいた皆さまに心より感謝申し上げます。この結果が今後の王位戦およびバックギャモン普及活動のさらなる発展に繋がることを願っております。

分析&文責: GAMMON.TV

バックギャモンフェスティバル2025 情報解禁!
2025年2月1日

5月3日~5月5日に大崎ブライトコアホールにて開催される「バックギャモンフェスティバル2025」のイベント情報を公開しました。詳細は特設サイトをご確認ください。

▼BACKGAMMON FESTIVAL 2025 開催決定!
https://festival.backgammon.or.jp/archives/2399/

みなさまのご参加を心よりお待ちしております。

BACKGAMMON FESTIVAL 2025
大会実行委員長 柳 暢祐