電気通信大学 夏季集中講座「知的マインドスポーツ「バックギャモン」をはじめよう」 講義レポート (2025年8月27日)
2025年9月15日

■ はじめに

 8月27日、電気通信大学にて「Let’s Start Playing Backgammon, an Educational Tool for the 21st Century!」というタイトルで夏季集中講義を実施しました。この講義は、西東京三大学(東京農工大学、東京外国語大学、電気通信大学)連携のグローバル人材育成プログラムの一環として行われ、将棋AI「Bonanza」の開発者としても知られる電気通信大学の保木邦仁准教授からの依頼を受けて実現したものです。本バックギャモン講義の開催は、2年ぶり3度目となります。17名の学生が参加し、全編英語で行われたこの講義は、バックギャモンが単なるゲームではなく、現代社会を生き抜くための多様なスキルを育む優れた教育ツールであることを示す画期的な試みとなりました。


■ 講義目次

Title: Let’s Start Playing Backgammon, an Educational Tool for the 21st Century!
(副題: 知的マインドスポーツ「バックギャモン」をはじめよう)

  1. Overview of Backgammon (バックギャモンの概要)
  2. Learning the Rules (ルールを覚えよう)
  3. Challenge 1: Playing with Uncertainty (運と向き合おう)
  4. Challenge 2: Playing with Risk and Return (リスクと向き合おう)
  5. Challenge 3: Playing with AI (AI を使ってみよう)
  6. Summary (まとめ)

■ 講義内容

1. Overview of Backgammon 10:40〜11:00

 バックギャモンの最大の特徴は、「戦略的すごろく」と称されるその性質にあります。2個のダイスを使うという運の要素がありながら、ダイスの目をどのように使うかという選択には深い戦略性が求められます。相手の単独のコマをスタート地点に戻す「ヒット」や、相手の進路を妨害する「ブロック」といったシンプルなルールが、ゲームに無限の複雑さと面白みを与えています。さらに、1920年代に発明された「ダブリングキューブ」が、駆け引きの要素をさらに引き上げ、ゲームをより近代的なものへと進化させました。この運と実力の絶妙なバランスこそが、古代より多くの人々を魅了し続けた理由なのでしょう。

 このセクションでは、ゲームの特徴だけではなく、日本が現在、世界有数のバックギャモン強豪国であることも紹介しました。世界ランキングの上位には多くの日本人プレイヤーが名を連ね、モナコで毎年開催されている世界選手権において過去16回で5回の優勝を誇るなど、輝かしい成績を収めています。これは、バックギャモンが日本人の持つ緻密な思考力や戦略性に合致していることを示唆しており、参加した学生たちに大きな驚きと興味を引き起こしました。

講義風景。グローバル人材育成プログラムの一環として行われたため、発言も基本英語
日本バックギャモン協会からは2名の講師を派遣。大学からは、協会の評議員でもある保木先生のほか、TA2名が参加して学生を指導

2. Learning the Rules 11:00〜12:00

 覚えるべきバックギャモンのルールを7つに絞り込んだレクチャーを10分ほどで終えると、実際にボードやコマに触れながらルールを覚えてもらうため、インナーボードにすべてのコマを集めた状態からゴールさせる「ベアオフ」の動きを練習してもらいました。その後、ダイスの振り方や試合の流れをレクチャーし、ダイスを使ってベアオフ競争をしてもらうなど、座学と演習を何度も繰り返すことで飽きさせない工夫をしました。最初は、小学生向けの授業でも使用したインストラクションカード(ゴールの方向に応じた初期配置と進行方向が描かれている)を見ながら覚束ない様子でコマを動かしていた学生も、講義が終わる頃には、講師のサポートなしにスムーズにプレイする姿が見られ、短時間で確かな成長を実感しました。講義後のアンケートでは9割以上の参加者が、基本ルールを「十分に理解できた」あるいは「ほぼ理解できた」と回答していました。

アンケート結果 その1
アンケート結果 その2
大活躍のインストラクションカード(A6サイズ)

 そして最後に、講師2名によるエキシビションマッチで上級者同士のゲームがどのようなものかを見せた後、20分ほど自由に対戦をしてもらいました。


3. Challenge 1: Playing with Uncertainty 13:00〜14:00

 バックギャモンにおいては、不確実性が常にプレイヤーに付きまといます。平家物語の中で白河法皇が「双六の賽」を意のままにならないものの一つとして挙げたように、どんなに優れたプレイヤーでも予期せぬ不利な状況に陥ることがあります。

白河法皇も嘆いた「双六の賽」は、まさに人生そのもの

予測不可能な出来事が頻発する現代社会において、自分の力ではコントロールできない事柄が存在することを認識し、それらに一喜一憂せず、冷静に対処する精神力が不可欠です。しかしそれは諦めを意味するものではなく、どんなに不利な状況に追い込まれても、粘り強く最善の手を探し続ける姿勢が求められます。最後まで諦めずにチャンスを待ち、好機が訪れた際にそれを確実に掴むための準備を怠らないことの重要性を示すため、絶望的な状況から大逆転勝利を収めた実際の試合のビデオを紹介すると、参加者から歓声が上がりました。バックギャモンは、目先の運不運に左右されず、長期的な視点で最も確率の高い選択を続ける「期待値思考」や、粘り強くやり抜く「GRIT(Guts: 度胸、Resilience: 復元力、Initiative: 自発性、Tenacity: 執念)」を養うことができる優れたツールなのです。

各セクションでは座学と演習を繰り返す

4. Challenge 2: Playing with Risk and Return 14:15〜15:45

 バックギャモンは、リスクとリターンを天秤にかけた意思決定を幾度となくプレイヤーに迫ります。自分のコマを孤立させると、相手にヒットされる「リスク」が高まりますが、リスクを冒すことで、次の手で有利な陣形を築けるといった「リターン」が期待できる場合もあります。変化の激しい現代では、リスクを全く取らないことがかえって大きなリスクとなり得ます。バックギャモンを通じて、計算されたリスクを冒すことの重要性と、そのための分析的思考力を養うことができます。このセクションでは、ゲームという安全な環境の中で、失敗を恐れずに挑戦し、その結果から学ぶという貴重な機会を提供しました。

 本セクションの後半では、ヒットされる確率を具体的に計算する方法を学び、「ビルダー(新たなブロックを作るための布石となるコマ)」「スプリット(後方のコマを逃がす準備)」「スロット(重要なポイントを確保するためのハイリスクな一手)」といった戦術を通して、リスクとリターンについてさらに深く学習しました。さらに、15種類の初手を5つのパターンに分類した上で、それぞれの手にどれくらいのリスクがあり、どのようなリターンが見込めるのかを説明しました。初手を単なる暗記ではなく、一手一手に込められた戦略的な意図を理解することで自然と身につけられることを目指しました。


各セクションの後半では、セクション前半の内容を意識しながら対戦してもらう

5. Challenge 3: Playing with AI 16:00〜17:30

 驚くべきことに、バックギャモンAIは、チェスや将棋、囲碁のAIよりも20年から30年ほど早く、1979年にはすでに当時の世界チャンピオンに勝利しています。現在では、極めて精度の高いAIソフトウェアが広く普及しており、強くなるために必須のツールとして活用されています。

バックギャモンAIの歴史には Bonanza も登場

 このセクションでは、立候補してもらった4名でダブルスの対戦を行い、世界中で多くのプレイヤーが利用している最強AI「eXtreme Gammon 2 (XG2)」を用いてリアルタイムで解析するという流れで進めました。そしてその際、なぜその手がエラーと判断されたのか、他にどのような選択肢があったのかについて、議論をしました。複数の手が考えられる場合に、どっちが正しいか、相談しながらいろいろと考えるようになっていきました。ゲーム全体の解析結果はほぼ互角で、勝ったチームが「51.35」、負けたチームが「49.09」(いずれも「初級者」レベル)となりましたが、初日にしては上出来の結果だったのではないでしょうか。そして、講師と保木先生とのエキシビションマッチでは、先生が終盤近くの11手目までノーミスという大健闘となり、観戦も大いに盛り上がりました。

 ダブルス対戦の棋譜を取ってAIで解析
解析結果をもとにエラーの理由を説明

 AIは、最善手との差(エラーの大きさ)を数値で示してくれますが、「なぜそれがエラーなのか」という理由までは教えてくれません。その理由を考察し、より良い手を探求するのは人間の役割です。このプロセスは、AIと人間が協調して問題解決にあたる、まさに現代的な学習スタイルです。AIが提供する膨大なデータや客観的な評価を基に、人間が思考を深め、新たな知見や洞察を得るというサイクルを繰り返すことで、物事の核心を捉え、未知の状況にも対応できる能力が養われます。日本のデジタル競争力の低迷が指摘される中、データを活用し、AIを使いこなす能力の育成は急務です。バックギャモンは、このAI活用力を、ゲームを楽しみながら自然に身につけることができる非常に有効な教材となり得ます。


■ おわりに

 2日間にわたるプログラムの1日目として行われたこの夏季集中講義は、バックギャモンという教材を通して参加者の知的好奇心を刺激することを目的の一つとしました。講義後のアンケートでは、総合満足度で5段階評価で平均3.9という高い評価を得ることができました。また、「バックギャモンは21世紀の教育ツール」という講義の中心テーマについても、7割近くの参加者が「非常に納得できた」あるいは「納得できた」と回答しています。さらに、8割以上の学生が「機会があればまたプレイしたい」あるいは「ぜひ継続してプレイしたい」と答えており、バックギャモンの普及という点でも大きな成果を上げました。

 今回も改めて、バックギャモンが持つ論理的思考力、戦略的判断力、不確実性への対応力、リスク管理能力、そしてAI活用力といった、予測困難な時代を生きるために不可欠なスキルを、楽しみながら統合的に育むことができる、類まれな教育ツールであるというポテンシャルを実感しました。本講義での実践は、今後の学校教育や企業研修など、さまざまな場でのバックギャモン普及に向けた、新たな一歩となりました。日本バックギャモン協会では、今後もこのような教育活動を推進し、バックギャモンという知的マインドスポーツの魅力をさらに多くの人々に伝えてまいります。

9/6(土) 埼玉例会[活動報告]
2025年9月10日

9月に入っても暑い日が続いています。珍しい所で発生した台風が珍しい進路を通って、埼玉例会当日の交通機関などを心配したのは杞憂に終わり、朝のうちは涼しかったのに午後には台風一過で猛暑のぶり返し。予定通り9月6日15時に越谷サンシティ第1会議室で開始です。

今月のタイトルマッチは川上タマオーに岡谷さんが挑戦して、川上タマオーが一度目の防衛をしました。次回のタマオー挑戦者は寺尾さんです。

決勝トーナメントは西村・深澤・岡谷・江口の4人で行なわれ、西村さんがタマオー挑戦権を獲得しました。挑戦者は複数人居るのですが来月も決勝トーナメントをする予定です。
予選は4枠できて、江口・岡谷・乙部・髙橋の4人が決勝トーナメント参加券をゲットしました。

リーグ戦は6ゲーム行なわれました。

13人で戦われたラウンドロビンの上位の結果は

1位 川合  10-4  +20
2位 西村  7-3  +12
3位 板持  8-5  +6
4位 岡谷  3-1  +5
5位 寺尾  9-8  +4
6位 滝沢  5-5  +2
7位 髙橋  5-4  +2
8位 川上  10-6  ±0

今月の景品は、長引く夏の暑さにバテ無いようにするには体力、体力付けるには蛋白質、でプロテイン重視、幹事愛用の食べ物達(高齢者にはカルシウムも大事)。まだ続きそうな過酷な長い夏を乗り越えましょう。

打ち上げはいつもの香港亭。味がいつもと違うと一言告げると満足な物が再度作られてくる。
決してクレーマーじゃ無いのだけれど、この対応に物価上昇は仕方ないかと納得してしまうのです。なんだかんだで満腹、ソフトクリームも満喫して散会。

「おせち予約承り」があちらこちらで見受けられる状況に違和感を持つ幹事なのですが、埼玉例会は場所取りで鬼も笑う年明けの正月まで会議室を確保してます。次回の埼玉例会は(王位戦がスポーツの日頃と予想していたので)10月4日の第1土曜日です。第1会議室でお待ちしています。

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撮影 : 深澤・髙橋
文責 : 乙部(朱)
編集 : 髙橋

8/9(土) 埼玉例会[活動報告]
2025年8月20日

8月になりました。夏の高校野球も始まりました。埼玉代表は、例会が行なわれている越谷市にある(残念ながら最寄り駅は隣の駅ですが)高校です。現在絶賛公開中のアニメ映画は、舞台のモデルが越谷市だそうです。なんだか越谷は熱い……らしい。80年前に長崎で原子爆弾が炸裂した8月9日に、埼玉例会が開催されました。有給休暇などを工夫すると大型9連休にもできるお盆を含める夏休みで、街はなんだか人がまばらに感じられます。
 今月も15時から始まります。埼玉は内陸なので暑いです。それでも、元気にギャモナーは無事に来場です。

 タイトルマッチは岡谷タマオーvs川上永世タマオー。川上さんが岡谷タマオーを破り、新タマオーになりました。来月は、川上タマオーに岡谷さんが挑戦します。

 決勝トーナメントは滝沢・川内・髙橋・木曽野の4名で戦われ、川内さんがタマオー挑戦権を獲得しました。

 ブリッツは3枠。持ち越しも合わせて岡谷・西村・髙橋・木曽野の4名が決勝トーナメント参加券をゲットしました。

 リーグ戦は5ゲーム行なわれました。

ラウンドロビン上位の結果は
1位 西村 9-5 +17
2位 川内 8-5 +14
3位 川上 8-6 +6
4位 滝沢 13-6 +5
5位 木曽野 4-5 +1

今月の景品はグルテンフリーのお菓子と凍らせて食べるフルーツドリンク各種。

打ち上げはいつもの香港亭。コロナ禍で会議室を借りられなかった時には室料無料で会場を貸して貰ったり、それ以前から半額メニューが沢山あったのですが、その頃と比べると格安では無くなってしまったのですが、豆苗の炒め物から始まりソフトクリームで終わることに変わりの無い埼玉例会です。

9月は第2土曜日に名古屋ミニオープンが開催されるので、さいたま例会は第1土曜に行ないます。9月6日です。まだまだ暑いと思いますので、気を付けて出て来てください。お待ちしております。

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撮影 : 岡谷・深澤
文責 : 乙部(朱)
編集 : 髙橋

7/12(土) 埼玉例会[活動報告]
2025年7月16日

全国で参議院選挙が行なわれる1週間前、連日の猛暑酷暑が少しだけ和らぎ曇天ながら過ごし易い陽気になった7月12日、期日前投票所の隣の会議室で埼玉例会が繰り広げられました。
大勢の人が投票に訪れ、「バックギャモン体験コーナー」の垂れ幕やポスターが無いのが悔やまれます……だって時々窓辺に立ち止まって見ている人々が居たんだ……どうせ、埼玉例会は初参加無料なのだから。

愚痴と反省はさておき、7月の例会報告。

3時少し過ぎには8人。
今月はタマオーが欠席でタイトルマッチはありません。
決勝トーナメントは西村・古庄・寺尾・髙橋の4名で戦われ、髙橋さんがタマオー挑戦権を獲得しました。それでも、次回岡谷タマオーに挑戦するのは川上さんです。

予選は最初の8人で2枠。夕方からも次々と参加者がブリッツにエントリー。リエントリーのお助けを募って追加が3枠。絶対に持ち越しが出るとの予想は嬉しい裏切りに合い、川上・西村・瀬尾・江口(2)の4名が5枚の決勝トーナメント券をお持ち帰り。

リーグ戦は5ゲーム行なわれました。

13人で行なわれたラウンドロビン、上位の結果は

1位 川合 8-2 +12
2位 寺尾 9-5 +9
3位 板持 11-7 +7
4位 瀬尾 8-7 +6
5位 滝沢 7-8 +5
6位 西村 9-5 +4
7位 古庄 5-6 +4
8位 江口 7-5 +2

今回の景品は、川上さんの沖縄土産を筆頭に、毎年7月は入谷のアサガオ市(本当は浅草の4万6千日も入手したいのだけど行けて無いなぁ)と、暑さに弱ってしまう前に胃腸に優しいお粥各種等など。まるで認知症予防の景品探しです。

打ち上げの香港亭には6人。ソフトクリーム迄堪能して解散になりました。

次回は8月9日です。皆さんのご参加をお待ちしています。
まだまだ、これからが夏の本番。くれぐれもご自愛ください。

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撮影 : 深澤・高橋
文責 : 乙部(朱)
編集 : 髙橋

6/14(土) 埼玉例会[活動報告]
2025年6月17日

関東地方が梅雨入りしました。幹事の通勤経路には色とりどりの紫陽花が咲き誇っています。その後快晴の真夏日もありました。そして、6月の埼玉例会が開催された14日は曇天。気温はそれほどではなくとも湿度が高く、肌感覚は微妙で何を着たら良いのか悩ましい越谷です。今月も15時から開始です。
オヤツも豊富な埼玉例会、甘い物としょっぱい物の無限ループ。

岡谷さんを挑戦者に迎え、髙橋タマオーと7ptのタイトルマッチが始まります。前回とはうってかわって1時間を超える大接戦。岡谷さんが新しいタマオーになりました。次の挑戦者は川上さんです。
ちなみに両者カメラを設置して棋譜を取っていたのですが…何が原因だか故障したようで録画がされておらず、記憶に残らないゲームになったようで残念がっておられました。

タマオー挑戦者を決める決勝トーナメントも江口・寺尾・西村・鷹觜の4名で開催されて寺尾さんが挑戦権を獲得しました。
ブリッツは4枠できて、寺尾・西村・滝沢の3名が決勝トーナメント参加券をゲットしました。残った1枠は持ち越しです。

13名で行なわれたラウンドロビン。上位の結果は

1位 江口 10-5 +17
2位 房松 7-2  +13
3位 深澤 6-2  +12
4位 滝沢 9-6  +11
5位 寺尾 7-6  +7

今回の景品はドライフルーツなどのハーブティー達と、コーティングの上にドライフルーツなどをトッピングしたラスク達、今までの例会の景品とはちょっと違うおしゃれな物を選んでみました。

打ち上げの香港亭には7名。食べて飲んで、全員ソフトクリームで締め。夕方からしっかりと降り始めた雨の中、解散となりました。

次回の例会は7月12日。第1会議室で15時からです。皆さんの参加をお待ちしています。

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撮影 : 岡谷・深澤
文責 : 乙部(朱)
編集 : 髙橋

5/10(土) 埼玉例会[活動報告]
2025年5月28日

毎年5月のGWはJBSのバッグギャモンフェスティバルです。真剣勝負の後は、オヤツを食べながら埼玉のまったりギャモンで過ごします。
今回のフェスティバルで幹事はオヤツをゲットできなかったので、甘辛各種仕入れます。今月の例会に欠席表明の滝沢さんが、フェスティバルの時にオヤツの差し入れを持って来てくださいました。

生憎の空模様の5月10日に、三々五々プレイヤーが集まります。

タイトルマッチが開始予定時刻より早く始められて、なおかつ4倍キューブのギャモンの1ゲームとあっと言う間に終了。髙橋タマオーが鷹觜さんの挑戦を制して、2度目の防衛を果たしました。来月は岡谷さんが挑戦者です。

決勝トーナメントは古庄、鷹觜、板持、川上の4名で戦われ、川上さんがタマオー挑戦権を獲得しました。

ブリッツは4枠できました。持ち越しと合わせて、髙橋(2)、西村、江口、木曽野、寺尾の5名が6枚の決勝トーナメント参加券をゲットしました。来月も決勝トーナメントをやります。

リーグ戦は7ゲーム行なわれました。既に全勝のプレイヤーはいません。

17名で行なわれたラウンドロビンの上位の結果は
1位 西村 10-4 +25
2位 江口 10-7 +8
3位 寺尾 7-9   +7
4位 瀬尾 9-6  +4
5位 板持 7-7  +4
6位 太田 7-10 +2  

今月の景品はお菓子やスプレッド等など。

打ち上げの香港亭は8人で、沢山のお料理、最後はソフトクリーム。美味しく満腹になりました。

次回の埼玉例会は6月14日です。
15時には遊べるようにスタンバイしますので、皆さんのご参加をお待ちしています。
何時に到着しても参加できます。

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撮影 : 岡谷・深澤
文責 : 乙部(朱)
編集 : 髙橋

4/12(土) 埼玉例会[活動報告]
2025年5月3日

3月に咲き始めたソメイヨシノ。
途中で雪が降ったり北風が吹いて、4月の入学式シーズンにも葉桜が残る東京です。
埼玉南部の越谷では今を盛りと満開の木々を見ることができ、長期間に渡り通勤中の車窓から花見を楽しんでいます。
朝晩の寒暖差や毎日の寒暖差に着る物に悩まされる日々の4月12日の暖かい昼間から埼玉例会は開始です。

今月からヒナコピーボードが1枚例会に仲間入りしました。
ボード本体が古くなって取っ手が無くなったりして、早い話がボロッとなってしまったけれど、チェッカーは使える物を川上さんに渡して、注文した分の一つが納品されたのです。
常連メンバーさん達のお預かりボードも沢山あり、会議室が満員になったとしてもボード不足の懸念は全く無くなりました。
今月の埼玉例会も種類豊富なオヤツの数々。
次から次へと補充されます。

タイトルマッチは寺尾さんが髙橋タマオーに挑戦。
髙橋タマオーが1度目の防衛を果たしました。
次回の挑戦者は鷹觜さんと岡谷さんが決まっています。

タマオー挑戦者を決める決勝トーナメントは先月の持ち越しと、今月組まれたトーナメントの両方で岡谷さんが勝利しました。

予選は4枠組まれました。
板持さんと川上さんが決勝トーナメント参加券をゲット。
残り2枠は持ち越しです。

リーグ戦は7ゲーム行なわれました。

今月は仕事の関係で2ヶ月だけ参加できるという初参加が一名と、コロナ前迄は皆勤だった5年ぶりのお久しぶりの参加が有り、16人でラウンドロビンが行なわれました。
上位の結果は
1位 寺尾 9-4 +16
2位 鈴木 8-2 +10
3位 乙部 5-2 +4
4位 古庄 4-5 +3
5位 板持 7-8 +2
6位 江口 5-8 +2
7位 岡谷 5-4 +1
8位 髙橋 3-2 +1
9位 川上 15-9 ±0

今月の景品は寺尾さんから栃木のイチゴジャムセットと、板持さんからイタリアの微炭酸ジュースのほか、玄米ごはん各種と東京の離島のラーメン各種、スプレッドやナッツなど……

香港亭には9人が流れました。
次回の埼玉例会はフェスティバルの後の週末5月10日です。

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撮影 : 岡谷・深澤
文責 : 乙部(朱)
編集 : 小澤

3/1(土) 埼玉例会[活動報告]
2025年5月3日

幹事の家の梅の蕾が物凄く膨らんで咲きそうな三寒四温の3月の始めの1日に埼玉例会開催です。
天気予報通り準備する昼間は汗をかく気温に幹事は半袖になりました。
14時15分にはゲームが開始されていて、5分前には6人。
開始予定時刻の15時に参加された7番目に到着の方から「出遅れ感ある…」と感想が漏れました。
今月も盛り沢山の例会です。
オヤツも千葉例会から差し入れが有り滝沢さんも持参して下さったので、甘辛各種が勢揃いしました。

タイトルマッチは西村タマオーに髙橋勇樹さんが挑戦して、髙橋タマオーの誕生です。
来月の挑戦者は鷹觜さんです。

決勝トーナメントも組みましたが結果は持ち越し。
予選は新しく4枠立ちました。
持ち越しと合わせて5人が7枚の決勝トーナメント参加券をゲットです。
来月も決勝トーナメントを組みます。

リーグ戦は7ゲーム行なわれました。
16人で行なわれたラウンドロビンの上位の結果は
1位 滝沢 13-3  +25
2位 寺尾 11-10 +16
3位 髙橋 6-4  +12
4位 古庄 3-2  +9
5位 川合 10-6  +6
6位 房松 6-4  +4
7位 西村 8-6  +2
8位 岡谷 3-4  +1
9位 乙部 5-5   ±0

今月は瀬尾さんからの福井土産の差し入れと千葉例会からの船橋カレー、そして可愛いドーナツと最後のドレッシング。

打ち上げの香港亭には8人。
沢山食べて沢山飲んで、寒くなってきた夜にそれぞれ帰路につきました。

来月からは第2土曜日の開催に戻ります。
次回は4月12日です。
三寒四温の温度差が厳しく、スギ花粉も大量飛散の模様です。
くれぐれも体調を崩さないよう元気にご参加お待ちしています。

埼玉例会公式HPはこちら

撮影 : 岡谷・深澤
文責 : 乙部(朱)
編集 : 小澤

武蔵野市立境南小学校でのバックギャモン授業レポート(2025年3月4日)
2025年4月14日

 2025年3月4日(火)13時30分より、武蔵野市立境南小学校の3年生を対象にバックギャモン授業を実施しました。対象クラスは29名で、ほぼ全員がバックギャモン未経験でした。今回の授業の目的は、知的ゲームのひとつであるバックギャモンに触れ、楽しんでもらうことでした。偶然にも、先月授業をおこなった聖徳学園小学校から徒歩5分ほどの距離にある学校だったため、不思議な縁を感じながらの開催となりました。

 この授業が実現したきっかけは、武蔵野大学のボードゲームサークル「いるでぃ」がこの1年間、境南小学校で「オリジナルボードゲームを作る授業」を担当しており、3月に1コマ分の授業枠が空いていたことでした。サークル代表の菅澤さんは、当協会と交流のあった一ツ葉高校ボードゲーム部の出身で、その縁から当協会を紹介してくれたことで、今回の授業が実現しました。一ツ葉高校では、顧問の先生が積極的にバックギャモンを取り入れ、バックギャモン大会やバックギャモン初級検定などを実施していました。さらに、2年前のバックギャモンフェスティバルで望月代表との交流があったことも、今回の授業の実施につながる要因のひとつとなりました。

3年生クラスでの「いるでぃ」の活動記録

 当日は、29名の児童を7つの班に分け、協会から5名、いるでぃから3名の計8名体制で、1人が1班ずつを担当する形で指導をおこないました。


■ 授業スケジュール

 今回の90分授業は、以下のようなパート構成で進めました(カッコ内は予定時間→実時間)。

  • パート1:【座学】導入(5分)
  • パート2:【座学】初期配置と進行方向をマスター(5分)
  • パート3:【座学】コマの動かし方とゴールのやり方だけおぼえよう(5分 → 10分)
  • パート4:【体験】コマを動かしてみよう(5分 → 10分)
  • パート5:【座学】サイコロの振り方と試合のはじめ方(3分)
  • パート6:【体験】サイコロを振ってベアオフ対戦(7分)
  • パート7:【座学】残りの基本ルールとマナーについて(10分)
  • パート8:エキシビションマッチを見てみよう(5分)
  • パート9:【体験】対局その1(10分 → 15分)
  • (休憩10分)
  • パート10:【体験】初期配置からブロックポイントを作る練習(10分)
  • パート11:【体験】対局その2(10分)
  • パート12:【座学】バックギャモンの歴史(5分 → 0分)

 ルール説明の際に予想以上に多くの質問が飛び交ったため、パート4終了時点で10分ほど遅れが出ました。当初の予定では、最後にボードゲームの歴史の中でのバックギャモンの位置づけを紹介する予定でしたが、結果としてその時間が取れなかったことは大きな心残りとなりました。今後は質疑応答の時間を見越したスケジュール設計が必要だと痛感しました。

 授業設計の面では、3年生は集中力が続きにくいだろうと考え、短い講義の後にすぐにサイコロやコマを触って遊んでもらうという流れを繰り返すことでメリハリをつけました。ただし、早めにボードやサイコロに触れさせると授業のコントロールが難しくなることが予想されたため、スタッフが適切に声かけをするように心掛けました。

 また、コマの動かすための最初の練習として、あえて初期配置からではなくゴール直前(インナーボードに15枚)の状態からコマを上げる練習を取り入れました。ヒットやブロックなどのルールをすべて一度に教えると混乱してしまうので、それらを一旦排除することで、コマを動かすことに集中できるようにと考えました。ベアオフ対戦では、児童たちはサイコロの出目に一喜一憂しながら楽しんでおり、ゲームに熱中する様子が印象的でした。

コマを上げる練習

 さらに今回の授業では、ゴールが左の場合の初期配置と進行方向を「青色」、右の場合のものを「赤色」で示したカードを配り、相手とは別の色を選んでボード脇に置いてもらうことにしました。迷ったときはすぐカードを見ることで、自分の進行方向やコマの並べ方を確認できるという仕組みです。実際にカードを見ながら対局している子も多く、作戦は大成功でした。

配布したカード

 短い時間でしたが、スタッフ同士のエキシビションマッチを児童に見せたのも効果的でした。「ああ、こうやって進めるのか」と、対局の流れを客観的にイメージしやすくなったようです。エキシビションマッチの後は、児童同士で試合をしてもらいました。最初は戸惑っていた子たちも、サイコロを振ってコマを動かし始めると、試行錯誤しながら徐々にルールを理解し、慣れていきました。本来はその後に10分間の休憩をとる予定でしたが、児童の多くは休憩せずに続けて試合をするほど熱中していました。

スタッフ同士のエキシビションマッチ

 パート9ではある程度自由に試合をしてもらいましたが、パート10でブロックポイントを作る練習をした後に、その知識を活かしてもう一度対局をしてもらうことに。2つのコマを使ってブロックを作ること自体少し難易度が高いのですが、スタッフのアドバイスを受けながら、その感覚をつかんでいったようです。続く対局では、単にサイコロの出目に頼るのではなく、「さっきの練習でやったようにここにブロックが作れるかな?」と考えながらコマを動かす児童が増え、戦術的な意識をもってプレイする姿が見られました。短時間ではありましたが、ブロックを作る重要性を理解し、それを実践することで、ただの運任せではないバックギャモンの奥深さを体感できたようでした。


■ アンケート結果より

 学校側の授業後アンケートでは、「今日のゲームはどうだった?」という問いに対し、ほぼすべての子どもが「とても楽しかった」、残り1人も「楽しかった」と答えていました。「ゲームのルールは分かった?」については、約74%が「よくわかった」、26%が「わかった」と答えており、「あまりわからなかった」「わからなかった」を選んだ児童はゼロでした。「またやってみたい?」という設問では、回答してくれた23名全員が「またやりたい」と答えています。ほとんどの児童がバックギャモン初体験という中で、ここまで高い満足度と理解度が得られたことは、授業内容やサポート体制が効果的だった証拠だと思います。

 アンケートの自由回答の欄には、

  • 「最初はとても難しいゲームだと思っていたけど、やってみたら予想と違ってすごく楽しかった」
  • 「すごくわかりやすく説明してくれたので、やっていくうちにルールがわかるようになった。コツもつかんだ!」
  • 「今回バックギャモンを教えてもらわなかったら、バックギャモンがこんなに楽しいのがわからなかったと思う」
  • 「負けたり勝ったりして楽しかったです。またやりたいです😆」

などポジティブな感想が多く、今回の授業をきっかけにバックギャモンに興味を持ってもらえたようでした。

 担任の先生によると、一年間、いるでぃのメンバーと関わりながら数々のボードゲームを体験する中で、遊び方のレパートリーが増え、子どもたち同士のコミュニケーション力も向上したと感じているとのことでした。また、自分たちでオリジナルのゲームを考える過程も含めて学びが多かったと振り返っており、今回のバックギャモン授業はその集大成のような位置づけにもなったようです。また、当日寄贈された2台のボードは翌日からさっそく活用され、児童の中には家庭で遊ぶために保護者に購入を頼んだ人もいたそうです。


■ 総括と展望

 バックギャモンの知識ゼロの3年生が90分で基本ルールを理解し、試合ができるようになったことは、大きな成果でした。小学生へのバックギャモン普及という点においても、今後のモデルケースになったという手応えを感じました。子どもたちからも「またやりたい」「家族と遊んでみたい」「バックギャモンボードがほしい」という声があがったようで、興味関心を持ち帰ってくれたことが何よりの喜びです。

 今回の授業では、カードの配布やベアオフからコマを動かす練習、スタッフ同士のエキシビションマッチなど新しい試みを取り入れ、いずれも好評でした。今後はこうしたノウハウを活かして、より多くの小学校でバックギャモンの授業を展開することで、バックギャモンの奥深さを広く伝えつつ、子どもたちに学びと楽しさを提供していきたいと考えています。

 日本バックギャモン協会では、教育機関・企業・各種団体を対象に、出張授業や講演会、講習会を開催しております。ご興味のある方は当協会(support@backgammon.or.jp)までお問い合わせください。

聖徳学園小学校でのバックギャモン特別授業レポート(2025年2月)
2025年4月7日

 寒さの中にも春の訪れを感じる2月半ば、東京都武蔵野市にある聖徳学園小学校にて、バックギャモンの特別授業をおこないました。今年は4年生の2クラス合同、合計68人の児童を対象に、100分のレッスンを実施しました。講堂を利用した広いスペースに一学年全員が一堂に会するようになったことで、スタッフが全体を見渡しながらフォローしやすくなりました。今回で4回目となる特別授業ですが、これまで以上に充実した内容となりました。

 聖徳学園小学校では、1年生から4年生にかけて「知能訓練」と呼ばれる独自のカリキュラムを導入しています。バックギャモンをはじめとしたゲームやパズルを通じて、論理的思考力や集中力を育むことを狙いとしており、その歴史は実に50年以上に及びます。これは「10歳までの時期が最も学習能力を伸ばしやすい」という教育理論に基づいた取り組みですが、最近の研究でも、数字や確率を扱うボードゲームに親しむことが児童の数学的思考を養う上で有益であることが示されており、同校が長年バックギャモンを採用してきたのは非常に先進的な試みといえるでしょう。

 当日の授業は次のように進めていきました。

① 導入(10分)
 児童たちに興味を持ってもらえるよう、クイズなどのインタラクティブなやり取りを交えながら、場の一体感を高める導入をおこないました。

② ルールとマナー(30分)
 すでに多くの児童がバックギャモンの基本ルールを理解していたため、ルールの再確認を中心に、ヒットとエンター、ブロック、ベアオフの手順などの重要なポイントをおさらいしました。また、今回はマナーをしっかり教えようという狙いがあったため、なぜマナーが大切なのか、そしてマナーを守るとどんな良いことがあるのか、具体例を交えて説明しました。

③ ブロックの練習(10分)
 初期配置からブロックポイントを作る練習をおこないました。実際にやってみると、2枚のコマをうまく使えない子もいましたが、何度も繰り返し練習させることでスムーズに対局へ入れるよう準備を整えました。

④ 対局(50分)
 児童たちがペアになり、望月プロを含めたスタッフ5名と順番に対戦しながら、児童同士の対局も同時進行でおこないました。10分の制限時間を設けてスタッフが勝敗を判定するという形式とし、児童全員がスタッフとの対局を体験できるようにしました。いくつかのペアはスタッフに勝利し、喜びを爆発させていました。

 今年の特別授業では、インタラクティブなやり取りを増やすなど、新しい試みを積極的に取り入れました。子どもたちの楽しそうな表情や「もっと遊びたい!」という声は、教育ツールとしてのバックギャモンの大きな可能性を改めて示してくれました。バックギャモンには勝ち負けだけでなく、「戦略をどう立てるか」「最後まで粘り強く考える姿勢」などたくさんの学びが詰まっています。今回のような取り組みが将来、ワクワクしながら課題にチャレンジできる姿勢を育むきっかけになることを期待しています。

 特別授業を支えてくださった聖徳学園小学校の先生方に改めて御礼申し上げます。児童のフォローアップ強化などさらなる改善点はあるものの、「教育的効果」と「ゲームとしての楽しさ」を両立させた取り組みとして、バックギャモン授業を今後もさらに発展させていきたいと考えております。バックギャモンが聖徳学園小学校においてより深く愛される存在となり、未来のチャンピオンがこの学び舎から誕生する日が来ることを、心から願っております。当協会としても、公教育の場でのバックギャモン普及に引き続き力を注ぎ、より良い授業づくりを目指していきたいと考えています。

 日本バックギャモン協会では、教育機関・企業・各種団体を対象に、出張授業や講演会、講習会を開催しております。ご興味のある方は当協会(support@backgammon.or.jp)までお問い合わせください。

授業の様子についてはこちらの動画をご覧ください。